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2006年11月

2006年11月 1日 (水)

「第二十話」

登場人物
ジョニー
グラハム捜査官
ヴェネッサ捜査官
ダイバー
ニールマン保安官
ファイファー医師
ローディス町長
教祖エンジェル
ザンベンカン神父

1:00PM
「バリバリバリ!!」
「ザァァァァァァァァァァァ!!」
この小さな町では、雷が鳴り響くと共に傘を差しても意味がないほど酷い雨が七日間も降り続いていた。普段ならそれなりに人も出歩いているようだが、今はゴーストタウンと化していた。そんな中、五十代半ばの男性が運転し、二十代後半の女性が助手席に乗る一台のクラシックカーが走っていた。
「どうして私達がこんな田舎町まで来なくちゃならないの?」
「しょうがないだろ?六日で六人が殺されとるんだ。地元警察だけじゃお手上げなんだよ。」
「だからって何も本当に私達がこんな田舎町まで来る事ないじゃない。」
「まあ、いいじゃないかヴェネッサ。バカンスだと思えば楽しいだろ?」
「グラハム?あなたのバカンスに着いてって、今まで楽しかったって事がある?」
「そんな事言いながらも、今回の事件のプロファイリングもちゃーんとしとるんだろ?」
「当たり前じゃない!だいたいあなたは、いつも無計画過ぎるのよ。」
「で?いったいどんな奴なんだ?」
「まず間違いなく男性ね。二十代後半から三十代後半。とても頭がいいわ。唯一残されていた足跡からも分かるように、細身で長身。何かに対しての復讐かもしれないわ。」
「復讐?なぜ?」
「さあ?」
「さあ?っておい。」
「だってこれは、私の勘だから・・・・・・・・・。でも、復讐あるいは・・・・・・・・・戒めなのかもしれない。」
「戒め・・・・・・・・・か。」
「バリバリバリ!!」
相変わらず雨は、激しく降り続き、止む気配などまったくなかった。

5:00PM
「やれやれ。犯行現場を五ヶ所回って手掛かりゼロか。参ったのぅ。」
「そんなの分かりきっていた事じゃない。この雨よ?全て流されてるわよ。おそらく犯人は、狙っていたのよ。ハリケーンが直撃するこの時期を。」
「クソヤローが!!」
「ねぇ。犯人をそう呼ぶのやめてって言ってるでしょ?」
「クソヤローをクソヤローと言って何が悪い!こいつは、赤ん坊まで殺しとるんだぞ!」
「私だって許せないわよ。けど、汚い言葉使いは、好きじゃないの。」
「そうかいそうかい。おっと、見えて来たぞ。赤ん坊が殺された病院が。」
「ちょっと待ってよ!何であいつがいるのよ!」
「あいつ?」
「ほら!病院の入口の所よ!」
そう言ってヴェネッサが指差した先には、レインコートを頭からかぶった男が激しい雨に打たれながら二人の乗る車に向かって、両手を大きく振っている姿があった。
「ああ、ダイバーの事か。」
「どうしてここに?」
「どうやら捜査に協力したいと長官に直談判したらしい。」
「知ってたのね!」
「知っとったよ。」
「なぜ教えてくれなかったのよ!」
「言ったとこで、お前さんの怒りを買うだけだろ?それに、わしだってあいつの事は好かん。だが、長官命令には、逆らえんだろ?」
「ダイバー。所謂、超能力捜査官。犯人の心の中に潜り込み、被害者を見つけ出す。」
「付いたあだ名がダイバーか・・・・・・・・・。」
「でもなぜ?ダイバーは、主に行方不明の被害者の捜索を担当しているはずよ?今回のケースは、六人とも発見されているわ。」
「分からんよ。新しい力でも目覚めたんじゃないか?」
「ダイバーと一緒に仕事だなんて、最悪だわ。」
「そう言えば、お前さんの言っとったプロファイリングに当て嵌まるんじゃないか?頭がいい部分を除いてはだがな。」
「そうね。案外ダイバーが犯人かもね。」
「なっはっはっはっはっはっ。だったら」
「グラハム!!」
「馬鹿な!!」
激しく左右に振られているワイパーの先に見えたのは、先程まで両手を振って立っていたダイバーが、地面に倒れている姿だった。

8:30PM
病室の中には、ベットに横たわるダイバーと、そこから少し離れた所で会話をしているグラハムとヴェネッサの姿があった。
「ドクターファイファーが言うには、外傷などは、まったく見られないし、心臓発作や何か持病があるわけでもない。精密検査をした結果も健康体そのものなんでしょ?」
「やれやれだな。」
「グラハム?まさかダイバーが襲われたって言うんじゃないでしょうね?」
「ダイバーは、間違いなく今回の事件の犯人に襲われた。犯人は・・・・・・・・・。」
「ちょっとやめてよグラハム。だいたいドクターは、見た感じ五十代よ?私のプロファイリングに当て嵌まらないわ。」
「おいおい。お前さんのプロファイリングが絶対とは限らんだろ?それに、被害者六人全員が、ここ最近ファイファーの診断を受けとるんだ。」
「それだけでドクターを犯人扱いするのは難しいんじゃない?ドクターが怪しいって言うなら、あの保安官だって怪しいわ。」
「ニールマンか。」
「彼がこの町の保安官として就任して来た日から、今回の事件が起こっているのよ?」
「教団の方はどうだ?」
「教祖エンジェル?」
「二日目の被害者は、教団内の信者なんだろ?」
「教祖エンジェルは女よ?だったら、ザンベンカン神父の方が怪しいわ。最近、教団とよくぶつかり合っていたみたいだしね。」
「町長はどうだ?」
「町長?ローディス町長?どうして町長が殺人なんてしなくちゃいけないわけ?」
「町長選挙の時、何やらえらくもめとったらしいじゃないか。それに、その時のもう一人の立候補者が五日目の被害者。」
「グラハム?こんな小さな町よ?どんな些細な出来事でも、何かと何かを無理矢理にでも繋げる事が出来てしまうわ。それに、今までの人物の中に私のプロファイリングに当て嵌まる人物はいないわ。」
「たまにその自信が羨ましくなるわい。それじゃあ、ここは任せたぞ。」
「えっ?何よ。どこ行くのよ。」
「どこって?捜査に決まっとるだろ?お前さんは、ダイバーの側にいてやってくれ。またこやつが狙われんとも限らんからな。」
「嫌よ!私も行くわ!」
「ここをがら空きにして何か起こってみろ。それこそえらい事だぞ?キャリアに傷が付くぞ?」
「キャリアなんて関係ないわ!私は、ダイバーと一緒にいなきゃいけないこの状況が嫌なだけよ!それに」
「ヴェネッサ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「任せたぞ。」
「分かったわよ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「どうしたの?早く行ったら?」
「のぅヴェネッサ?わしは、こういった小さな町で怪事件が起こるとたまに思っちまうんだよ。もしかしたら町ぐるみの犯行で、それを町民全員で隠しとるんじゃないかってな。」
「・・・・・・・・・。考え過ぎよ。そんな事ありえないわ!」
「なっはっはっはっ。行ってくる。」
「グラハム!」
「ん?」
「気を付けてね。」
「分かっとるよ。」
グラハムは、振り向かずに軽く右手を上げながら病室を出て行った。

11:45PM
「ん?いけない!いつの間にか眠ってしまっていたわ。えっ!?ダイバーがいない!?」
「隣だよヴェネッサ。」
「驚かさないでよ!!」
「シー。奴がここに向かって来てるんだ。」
「奴って?」
「犯人だよ。」
「どうしてそんな事が分かるのよ。」
「困るなヴェネッサ。僕の力を忘れちゃったのかい?僕は、ダイバーだよ?犯人の心の中にダイブしたのさ。」
「犯人は、誰なの?」
「グラハムだよ。」
「まさか!グラハムが犯人なわけないじゃない!」
「ジョークさ。ヴェネッサー、君のプロファイリングで分からないの?僕だよ。」
「えっ!?」
「ぼーく!この怪事件の犯人は、僕だよ。」
「笑えないジョークは、やめなさいよね。」
「ジョークなんかじゃないさ。それは、君も分かっているんだろ?だから、これを探している。」
「いつの間に!」
「君が気持ち良さそうに眠っている間にね。こっそり拝借させてもらったんだよ。ふーん。実際に持ってみると意外と重たいもんなんだね。銃って。」
「なぜなの?どうしてこんな事件を起こしたの?」
「原因は、君達さ。」
「私とグラハムが?」
「僕がどんなに超能力捜査で結果を出しても、君達二人は、頑なにそれを認めようとしなかった。」
「認めていたわ。ただ、信じていなかっただけよ。」
「同じ事さ。知ってるかい?君達は、君達が思っているよりも、周りに影響力があるんだよ?だから、僕がいくら結果を出しても、君達が認めてくれない限り、周りも認めようとしなかった。いつまで経っても僕は、ペテン師扱いさ。僕にしてみたら君達二人は、究極に目障りなんだよ!!だから、君達二人を殺す事にしたのさ。」
「私達が狙いなら、なぜこの町の人達を殺す必要があったのよ!」
「ヴェネッサー。もっと頭を使いなよ。餌だよ。えーさ。怪事件なら怪事件なほど、君達が食らい付くと思ったからね。」
「で、私達が捜査に乗り出した所を見計らって、自ら長官に協力すると申し出たのね。」
「正解。」
「だったらどうして赤ちゃんまで殺す必要があったのよ!五人目の被害者が発見された時点で私達は、ここに来るのが決まっていたのよ!」
「簡単さヴェネッサ。雨が降っていたからだよ。せっかく雨に擬えた殺人事件なんだからさ。途中でやめられないだろ?」
「・・・ソ・・・・・・ヤ・・・・・・。」
「ん?何て言ったんだい?」
「このクソヤロォォォォォォォ!!」
「君は、そのクソヤローに殺されるんだよ?後の事は、僕に任せておいてよ。ちゃーんと事件を解決しとくからさ。」
「カチッ。」
「グラハムが犯人なわけないじゃない!」
「カチッ。」
「このテープに録音した君の声。これを使って、グラハムを犯人に仕立てて、その事実を知った君は、銃で頭をぶち抜いて自殺。こんな小さな町なんて、簡単に騙せるよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「安心しなよ。すぐにじいさんもあの世に行くからさ。これで、やーっと僕の華々しい人生が幕を開けるよ。それじゃあヴェネッサ。さよう」
「バタンッ!」
「バン!バン!バン!」
「ドサッ。」
「ヴェネッサ!!」
「グラハム!?どうしてここに?」
「何だか妙な胸騒ぎがしてな。ここに向かっとる途中で病室の方からお前さんの大声が聞こえたんで、犯人と一緒におるって分かったんだよ。まさか、ダイバーが犯人だったとは・・・・・・・・・。」
「グラハム?これで分かったでしょ?私のプロファイリングの正確さが。」
「なっはっはっ。言ったろヴェネッサ。このクソヤローは、頭が悪いと。お前さんのプロファイリングもまだまだだな。」
「ちょっと?犯人をそう呼ぶのやめてって言ってるでしょ!」
「やれやれ。おっ!いつの間にか、雨が止んどるぞ。真ん丸お月さんだ。」
「ふぅ。本当にやれやれね。」
「そうだ!!」
「な、なに!?」
「そう言えばさっき、長官が電話で言っとったんだがな。謎の」
「聞きたくない!どうせ、くだらない事でしょ!」
「くだらなくなんかないぞ。謎の」
「聞きたくないって言ってるでしょ!」
「聞いて損はせんから。今度は、大都会のど真ん中だぞ?そこにな」
「嫌よ!私は、絶対に行きませんからね!!」
「お、おい?どこ行くんだヴェネッサ!おい!ヴェネッサ!オフィスビルの中で謎の」
ヴェネッサの後を追うようにして、グラハムも病室を出て行った。
12:07AM

第二十話
「ところでジョニーは?」

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2006年11月 8日 (水)

「第二十一話」

ぽろろ~ん

そらがぁ
あおくてぇ
きもちがよくってぇ

くもがぁ
たかくてぇ
きぶんがよくってぇ

なーんもかんもがぁ
どーでもよくってぇ

どーんなもんだとぉ
むねをはってみてぇ

へいわだね へいわだね

ぽろろ~ん

とりがぁ
さえずってぇ
ゆうがにはばたいてぇ

あめがぁ
ふってきてぇ
すがすがしくってぇ

どーでもいいことぉ
どーでもよくってぇ

めーんどくさいことぉ
ほっぽりだしってぇ

じゆうだね じゆうだね

ぽろ~ん ぽろ~ん
ぽろ~ん ぽろ~ん

みたくないせかい

ききたくないうわさ

においたくないしゃかい

くちにしたくないニュース

きらいだね きらいだね

ぽろろろろ~ん

にじがぁ
かかってぇ
こころがおどってぇ

ゆめがぁ
かなってぇ
だれかがわらってぇ

なーんかそんなこともぉ
どーでもよくってぇ

ここーにいるだけでぇ
しあわせなんだなぁ

へいわだし じゆうだし

ここがいい なんかいい

ここがすき なんかすき

そーんなかんじでぇ
まいにちがすぎていくぅ

ぽろろ~ん

第二十一話
「井の中の蛙
  あえて大海を知らず」

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2006年11月15日 (水)

「第二十二話」

「王様です。」
王様が言った。
「知ってるよ。」
チビ・ハゲ・デブの三人の大臣が言った。
「ひま。」
王様が言った。
「それでは王様。チェスでもいたしましょう。」
チビ大臣が言った。
「昨日もそれ言ってたよ?君ベタ。」
王様が言った。
「すいません。」
ベタ大臣が言った。
「だったら王様。女性でも呼んで盛り上がりましょう。」
ハゲ大臣が言った。
「そんなんしたら王妃に叱られちゃうよ?君はエロだな。」
王様が言った。
「すいません。」
エロ大臣が言った。
「ならば王様。他国から美味しい食べ物を取り寄せましょう。」
デブ大臣が言った。
「君が食べたいだけじゃん。だから、いつまで経ってもそんなんなんだよ。」
王様が言った。
「すいません。」
デブ大臣が言った。
「王冠重い。」
王様が言った。
「それでは王様。ガラスで作り直しましょう。」
ベタ大臣が言った。
「いやそれって、見た目軽そうだけど、なんやかんやで今より重くなる可能性大じゃん。君頭悪いよ。」
王様が言った。
「すいません。」
バカ大臣が言った。
「だったら王様。最高級和紙で作り直しましょう。」
エロ大臣が言った。
「風吹いたら飛んじゃうよ?見る人が見れば最高級和紙って分かるけどさぁ。あんま伝わんないんじゃないの?和風じゃなくって、洋風がいいんだよね。」
王様が言った。
「すいません。」
和風大臣が言った。
「ならば王様。クッキーで作ると言うのはどうでしょう。」
デブ大臣が言った。
「洋風だけどさぁ。お菓子じゃん。だからそれってとどのつまり君が単に食べたいだけなんでしょ?」
王様が言った。
「すいません。」
デブ大臣が言った。
「マント暑苦しい。」
王様が言った。
「それでは王様。国の科学力を駆使いたしまして、涼しいマントを作らせましょう。」
バカ大臣が言った。
「そりゃいつの日にかは、出来るかもしんないよ?そんな夢のようなマント。でも、現在の段階で何とかして欲しいんだよね。」
王様が言った。
「すいません。」
未来大臣が言った。
「だったら王様。女性に大きなうちわを持たせ、両側から扇がせましょう。」
和風大臣が言った。
「ほらまた女の人出て来ちゃったよ?んな事したら王妃に叱られちゃうって言ったよ?それに、そんな光景テレビでしか見た事ないっつーの。」
王様が言った。
「すいません。」
TV大臣が言った。
「ならば王様。湯葉で作りましょうか。」
デブ大臣が言った。
「食べ物もうよくない?一旦さぁ食べ物から離れられないかなぁ?いつ見てもしわしわじゃん。」
王様が言った。
「すいません。」
デブ大臣が言った。
「ヒゲやだ。」
王様が言った。
「それでは王様。全部剃ってしまって、描いてみてはどうでしょう。」
未来大臣が言った。
「どう見ても変だろ。それ変態だよ。」
王様が言った。
「すいません。」
変態大臣が言った。
「だったら王様。クリスマスツリーの飾り付けのように、きらびやかにファッショナブルにいろんな装飾を施してみてはどうでしょう。」
TV大臣が言った。
「重い。それにさぁ。コードの範囲しか活動出来ないじゃん。」
王様が言った。
「すいません。」
重力大臣が言った。
「ならば王様。ヒゲを全部剃り、代わりにわたあめを付けてみてはどうでしょう。」
デブ大臣が言った。
「顔ベッタベタ。」
王様が言った。
「すいません。」
デブ大臣が言った。
「お城の色いや。」
王様が言った。
「それでは王様。いろいろな色を混ぜ合わせて塗り直しましょう。」
変態大臣が言った。
「君知ってた?それやると黒が出来上がっちゃうんだよ?だったら最初から黒で塗ればいいじゃん。」
王様が言った。
「すいません。」
暗黒大臣が言った。
「だったら王様。黒で塗り直しましょう。」
重力大臣が言った。
「それ王様の意見だよ?なんか自分で考え出したみたいに言っちゃってないかい?てか、黒がいいなんて一言も言ってませんよ。」
王様が言った。
「すいません。」
漆黒大臣が言った。
「ならば王様。お城をのりで巻いてみてはどうでしょう。」
デブ大臣が言った。
「だから、それも黒だし食べ物だしさぁ。」
王様が言った。
「すいません。」
デブ大臣が言った。
「会議出たくない。」
王様が言った。
「それでは王様。王様は、今後会議に出席しなくてもいいと言うのはどうでしょう。」
暗黒大臣が言った。
「それマズイでしょ。王様いないのかなりマズイでしょ。」
王様が言った。
「すいません。」
粉薬大臣が言った。
「だったら王様。出ても出なくてもいいと言うのはどうでしょう。」
漆黒大臣が言った。
「なんか省かれてる感が否めないなぁ。」
王様が言った。
「すいません。」
毒蛇大臣が言った。
「ならば王様。ゴロゴロしながらリラックスした体勢で参加するのはどうでしょう。」
デブ大臣が言った。
「だから太るんだよ。」
王様が言った。
「すいません。」
デブ大臣が言った。
「玉座座り心地悪い。いっつもお尻イッタイイッタイなる。」
王様が言った。
「それでは王様。トランポリンにしてみてはどうでしょう。」
粉薬大臣が言った。
「ふざけてんの?上下運動激しくって、話し相手が首イッタイイッタイなっちゃうよ?」
王様が言った。
「すいません。」
追突大臣が言った。
「だったら王様。ここは、思い切って地べたに正座はどうでしょう。」
毒蛇大臣が言った。
「あーなるほどね。ってコラッ。どうして王様が地べたに正座なんだよ。そげん事したら足イッタイイッタイなっちゃうよ?」
王様が言った。
「すいません。」
反省大臣が言った。
「ならば王様。玉座を腐ったバナナで作ってみてはどうでしょう。」
デブ大臣が言った。
「ツッコミどころが多過ぎだよ。中でも一つだけ言わせてもらうと、それってもうイッタイイッタイ言わせたいだけでしょ?お腹イッタイイッタイ言わせたいだけなんでしょ?」
王様が言った。
「すいません。」
デブ大臣が言った。
「王妃ブス。」
王様が言った。
「それでは王様。整形手術をオススメしてみてはどうでしょう。」
追突大臣が言った。
「何て言うの?王妃は、ブスだから手術してって言うの?言えませんよ。そんな事言ったら殺されちゃいますよ。」
王様が言った。
「すいません。」
オペ大臣が言った。
「だったら王様。離婚されてはどうでしょう。」
反省大臣が言った。
「いや、好きは好きなんだよ?そんな国レベルの事件にしちゃダメ。」
王様が言った。
「すいません。」
報道大臣が言った。
「ならば王様。特殊メイクはどうでしょう。」
デブ大臣が言った。
「今でも十分、特殊メイクですよ。君も毎日見てるじゃないの。」
王様が言った。
「すいません。」
デブ大臣が言った。
「ペット飼いたい。」
王様が言った。
「それでは王様。熱帯魚などはどうでしょう。」
オペ大臣が言った。
「うーん。そう言うちっちゃな生き物じゃなくって、出来れば触れ合えるペットがいいんだよね。」
王様が言った。
「すいません。」
チビ大臣が言った。
「だったら王様。鷲などはどうでしょう。」
報道大臣が言った。
「かっこいいんだけどさぁ。かなり恐いよね。直に触れ合えないと思うよ?やっぱり哺乳類がいいな。」
王様が言った。
「すいません。」
ハゲ大臣が言った。
「ならば王様。豚などはどうでしょう。」
デブ大臣が言った。
「完全に君が食べようとしてるよね?」
王様が言った。
「すいません。」
デブ大臣が言った。
「寝る。」
王様が言った。
「おやすみなさいませ王様。」
チビ・ハゲ・デブの三人の大臣が言った。

第二十二話
「王様と三人の大臣」 

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2006年11月22日 (水)

「第二十三話」

「あー全然思い付かない。参った。」
どうしたんですか先生?まさかスランプなんじゃないでしょうね?
「スランプ?スランプな訳ないじゃないか。」
だったらなんで頭を抱えてるんですか?
「今回の『COSMIC☆COMEDY』の話のネタが思い付かないんだよ。」
それスランプって言いません?
「言いませんよ!言ってたまりますか!だって、第二十四話の話のネタは、もう決まってるんだもん。第二十三話だけが浮かばないだけだもん。」
そんな可愛らしく言われても・・・・・・・・・だったら第二十四話を第二十三話に持ってくれば済む話じゃないですか。
「君は、なんも分かっとらんね。」
急に年を取りましたね。分かってないとは?
「だからさぁ。全体の流れっつうもんがあるだろ?内容的にかぶっちゃう話がある訳だよ。」
ふむふむ。
「なっ?」
いやちょっと話が中途半端で、まったく分かりませんよ先生。
「いい?僕的にはさぁ。例えば食べ物を題材にした話の次に、また食べ物を題材にした話とか。じいさんが主人公の話の次に、またじいさんが主人公の話とか。連続して話の背景を似せたくないって事だよ。」
なるほど。何となく分かりました。と言うよりも、先生そう言う全体の流れとか気にしていたんですね。
「当たり前だろ!どんだけちゃらんぽらんに見えてるんだよ!短編書いてるんだから、そう言うとこ一番気にしちゃいますよ。季節の変わり目に着る洋服ぐらい気にしちゃいますよ。」
大変ですね。
「大変だよ。大変だからさぁ。第二十三話を飛ばして、いきなり第二十四話ってのはどう?」
どう?ってさっきまであんな事を言ってた人の発言ですか?
「二十一、二十二、二十四。てな感じでさぁ。」
駄目に決まってるじゃないですか!
「バレないだろ?」
間違いなくバレますよ!それに、そんな事をしたら貴重な時間を割いて『COSMIC☆COMEDY』を読んで下さっている。読み手の方々に大変失礼ですよ。
「たいした数じゃないだろ?」
確かにたいした数ではないですよ!たいした数ではないですけど!それは失礼な事ですよ!
「君、意外とサラっとグサっと失礼な事を言うね。たいした数とかそんなん言うな!一人だろうが読んでくれている人がいる限り!俺は、書き続けるんだよ!!」
なんか私が言ったみたいになってません?まあでも、その意気ですよ先生。
「こう言うのどう?」
アイディアですか?
「とりあえず第二十三話は、抜かしておいてさぁ。そのうち浮かんだら書くって言うのは?」
何ですかそれ?
「だからね。第二十三話を空白にしといて、思い付いた時に書くんだよ。」
夏休みの宿題じゃないんですから、後回しにしてどうするんです。そもそもそんな事が許されると思ってるんですか!
「そんな怒るなって。ちょーっと言ってみただけじゃないのさ。」
まったく!どんだけ自由なんですか!
「君ねぇ。僕から自由を取ったらなんも残らないんだよ?こんな言葉聞いた事ある?」
どんな言葉ですか?
「天才とは、99%の努力と1%のひらめきである。」
なんかそんなような言葉聞いた事ありますね。先生もそうなんですか?
「先生?先生は違いますよ。先生の場合は、99%の自由と約1%のひらめきだな。」
努力して下さいよ!
「あとほんのちょぴっとの努力。」
わがままな女ですか!
「わがままな男です!」
わがままの部分も否定して下さいよ。なに乗っかっちゃってるんですか。
「じゃあ決まりだね。」
何ですか?その満面の笑みと親指は?私の知らない所でいったい何が決定してしまったのですか?
「空白でいこう。」
却下ですよ!
「えー思い付かないもーん。お金無いもーん。」
誰も飲みに行こうなんて誘ってませんよ。お金なんか使いませんから安心して下さい。その代わりに頭を使って下さい。
「君さぁ。さっきっからあーだこーだ言ってるけどさぁ。だったら自分が書いてみろよ!」
キレるとこおかしくないですか?『COSMIC☆COMEDY』は、先生の作品なんですよ?何を寝ぼけた事を言ってるんですか!
「寝言は、寝てから言え・・・・・・・・・か。」
そうですよ先生。頑張ってアイディアを捻り出して下さいよ。
「寝る。」
どこフィーチャーしちゃってるんですか!何を恐ろしい事言っちゃってくれてるんですか!そうじゃなっくって!
「分かってるよ。第二十三話だろ?一生懸命考えてますよ。」
お願いしますよ。
「あっ!!」
アイディア出ましたか!
「出たよ!出た!」
どんなお話ですか?
「これ。」
これ?
「これだよ。」
これって?
「そうだよ。これだよ。この手があったよ!」
いやいや先生。私には、さっぱり理解が出来ないんですが。これとは、いったい何の事なんですか?
「君とのこの会話自体を作品にしちゃうんだよ。」
ご冗談を。
「冗談なんかじゃない!なかなか斬新なアイディアだろ?」
斬新なアイディアと言うか、もはや裏話じゃないですか!小説じゃなくて単なる会話じゃないですか!
「しょうがないだろ?これしか思い付かなかったんだからさ。前にもこんな風な作品があったんだからいいじゃないか。」
あれは、割合が半分半分だったからいいんですよ。しかも、あれはちゃんと作品として成り立っているじゃないですか。これって全部じゃないですか。ストーリー性なんかまったくありませんよ?ゼロですよ?ゼロ!
「そこが逆にいいんじゃないか。全編を通して大スペクタクルじゃないか。」
逆の意味も大スペクタクルの意味もまったく分かりませんが?
「だから、第二十三話が出来るまでをドキュメンタリータッチでお送りするんだよ。」
大スペクタクルはいったいどこ行っちゃったんですか?ドキュメンタリーもなにも企画会議にすらなってないですよ。
「第二十三話のタイトルは、REALでいこう!」
もう私が何を言っても、輝いた目の先生を止める事は、出来ないんですね。でも先生。なぜタイトルがREALなんですか?ドキュメンタリーやノンフィクションの方がいいじゃないですか。REALじゃちょっと伝わりにくくないですか?
「ドキュメンタリーやノンフィクションでも良かったんだけどさぁ。なんかアルファベットにしとけば、若者の支持も得られそうじゃない。若者の支持も欲しいじゃない。」
そんな取って付けたような事を言って、ただ単に先生が格好付けたいだけじゃないんですか?
「それもある。」
否定して下さいよ。まあとりあえず第二十三話は、こんな作品でいいんですね?
「こんなって何だよ!これでも一生懸命考えたんだよ!それをこんなの一言で片付けるな!」
なんか立派風な事を言ってますけど、考えなどなく流れだけで作った話じゃないですか!
「バレたか。バレちゃっちゃーしょうがない。そうだよ。ちゃんとした話が思い付かなかったから、苦し紛れに出来ちゃった作品だよ。棚ぼただよ。棚ぼた。」
まあ、多少表現は間違っていますし、けして自慢出来る事じゃありませんけどね。
「あれだよ?意外と第二十三話が好きだって人がいるかもしんないよ?」
絶対いませんよ!だいたいこう言った作品って言うのは、百話記念だとか一周年記念だとか、もしくは番外編クラスの作品ですよ?第二十三話なんて中途半端な時に誰もやりませんよ。
「まさに伝説だな!」
そんなたいそうなもんじゃないですよ!恥ですよ!恥!
「人間恥じる事によって成長していくんだよ!」
どんだけポジティブシンキングなんですか!先生は今!無謀で失礼な事をやろうとしているんですよ!読み手の方々に申し訳ないと思って下さい!
「私は、物書きだよ?物書きの端くれだよ?申し訳ないと口で言うのは簡単だよ。誰でも出来る!私は、言葉じゃなく文章で表すのだよ!」
謝罪文でもお書きになるんですか?
「だから、第二十四話に期待してもらいたい!」
捨て石ですか!もはや第二十三話は、先生の中では捨て石なんですか!
「うるさい!第二十三話も愛すべき作品だよ!立派な作品だよ!何が悪い!この作品のどこがいけない!もう書いちゃう!タイトル書いちゃう!この覚悟は、誰にも止められない!誰も止める事など出来やしない!!さっ、タイトル書いちゃおーっと。」
分かりましたよ先生のその覚悟。私が何を言おうが、やっぱり第二十三話は、これでいくのですね。『COSMIC☆COMEDY』をお読みになって下さっている皆様。第二十三話がこのような作品になってしまった事を心より深くお詫び申し上げます。そして、これからも『COSMIC☆COMEDY』を末永くご愛読して下さる事を、心よりお願い申し上げます。

第二十三話
「REAL」

「書けたぁ。」
ご満悦じゃないですか先生。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
どうしたんですか先生?
「いやー、この手は二度も使えんぞ!と思って。」
御尤もですよ。

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2006年11月29日 (水)

「第二十四話」

野原に
ひっくり返ってさ
でんぐり返ってさ
それでも
恋愛したくてさ
夜空を見上げたよ
無理だと
分かっていたってさ
どうしようもなくってさ
ご飯も
喉を通らなくてさ
そんな感じなんだよ

いっその事
言っちゃおうかな?
君に言っちゃおうかな?
死んでもいいから
告げちゃおうかな?
君に告げちゃおうかな?

野原で
満月見ちゃってさ
流れ星流れちゃってさ
なんだよ
僕だけのけ者か
って一人で拗ねてみた
駄目だと
知っていたってさ
止められないんだよ
明日
教会に行こうかな?
って何を考えてんだろ?

いっその事
行っちゃおうかな?
本当に行っちゃおうかな?
死んでもいいから
神父さんに
悩み打ち明けちゃおうかな?

野原を
ゴロゴロしたってさ
バサバサしたってさ
結局
何にも変わらない
変わるはずもない
やっぱり
この恋ダメかな?
僕が変なのかな?
彼女の
お手製パスタを
一度は食べたいな

いっその事
行っちゃおうかな?
彼女のレストランへ
死んでもいいから
食べちゃおうかな?
自慢のペペロンチーノ

野原に
ひっくり返ってさ
でんぐり返ってさ
それでも
恋愛したくてさ
お空を見上げたよ
もうすぐ
太陽昇るのさ
昇ってくるのさ
だったら
このまま寝っ転がって
そのまま寝ようかな?

いっその事
諦めちゃおうかな?
諦めちゃえるかな?
死んでもいいから
待っちゃおうかな?
太陽待っちゃおうかな?

きっと
そんな勇気があれば
今頃君に
気取った愛の言葉を
伝えているんだろう
きっと
今夜も僕はここへ来て
君についての
答えを探し求めて
悩んでいるんだろう

第二十四話
「恋する吸血鬼」

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