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2008年2月27日 (水)

「第八十九話」

「ほにゃらら王国に行こうと思って!」
「何々王国だって?」
「ほにゃらら王国。」
「だから、ほにゃららの部分を隠さず教えてくれよ。何?クイズ?」
「クイズじゃないよ。ほにゃらら王国だよ。」
「だから!ほにゃららが何なのかを言えって!」
「ほにゃららは、ほにゃららだよ。それ以上でもそれ以下でもないよ。」
「ちょっと待ってくれるか?」
「ちょっと。」
「何だ?お前が言うには、この地球上にほにゃらら王国なる名前の王国があるってのか?」
「そう。」
「で、そのほにゃらら王国に、お前は行きたいってのか?」
「そうそう。」
「そうそう。って、ほにゃらら王国なんて聞いた事ないぞ?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「いや、お前の口からとかって意味じゃなくって、ほにゃらら王国の存在自体が生まれて初めて耳にするよ。」
「おめでとう!」
「ありがとう!なんて、素直には喜べないぞ?」
「でもとにかく僕は、ほにゃらら王国に行くから。じゃあ!あっ、そうだ!手紙は毎月0がつく日に出すからさ。じゃあ、元気で!」
「ちょちょちょちょちょっと待てよ!行くって、今から行くのかよ!」
「そうだけど?」
「手ぶらでか?」
「当たり前だろ?ほにゃらら王国に行くんだから。」
「その理論の仕組みが分からないんだよ!手ぶらって、喫茶店行くんじゃないんだぞ?」
「そんなもんだよ。」
「えっ?ほにゃらら王国って、喫茶店の名前だったのか?」
「王国だよ。」
「だろ?」
「だよ?」
「なら。」
「なら?」
「普通は、いろいろ準備が必要だろ?洋服とか、いろいろ持ってくだろ?」
「ほにゃらら王国はね。暑い王国なんだよ。」
「うん。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・終わり!?」
「えっ?続くの?」
「続くだろ!」
「続くんだ!?」
「当たり前だろ!何だよ。暑い王国だからって、手ぶらで行く事の正当な理由にならないだろ!」
「とても暑い王国なんだよ。」
「終われないよ?そんな理由じゃ。」
「終わろうよ。こんな理由で。早く、ほにゃらら王国に行きたいんだよ。」
「そんな得体の知れない王国に、友を行かせられる訳ないだろ。」
「得体は知れてるよ。お前が知らないだけだと思うけど?その辺どう?」
「そうだよ。ごもっともだよ。たぶん俺以外にも知らない人が山ほどいるだろうとは思うけど、この際そんな事はどうだっていいよ。俺に、お前が知ってるほにゃらら王国についての知識を教えてくれよ。得体が知れたら俺だってお前を笑顔で見送ってやるし、毎月0がつく日に出される手紙を楽しみに待ってるよ。」
「おし!だったら何でも質問してよ!」
「そもそも、そもそもだぞ?何、ほにゃらら王国って?」
「ほにゃらら王国ってのは、ほにゃらら王がいる国の事だよ。」
「何となくそんなんだと思ったよ。」
「元々ほにゃらら王国は、なんだかんだ王国だったんだよ。でも、英雄ほにゃららがなんだかんだ王が支配する腐敗したなんだかんだ王国の政治に反旗を翻して戦争を始めたんだ。もちろん、ほにゃららは民衆の自由を勝ち取る為に!何と言っても英雄だからね!ほにゃららを慕う人間はたくさんいたんだ。隣のなんちゃら王国や、かんちゃら王国も快くほにゃららに力を貸してくれたんだ。なんだかんだ王国は、それほど腐りきってたって事だよね。いよいよ明日戦争が始まるって時に、ほにゃららが晩餐の席で同志達にこう言ったんだ。」
「ほにゃらら、か?」
「そう!!それそれ!!歴史的な名台詞だよね!それから」
「テンション上がってるとこ悪いんだけどさあ?」
「ん?」
「何なんだよ!その訳の分かんない歴史の文献は!国名は、一切の詳細が不明か!」
「むしろ鮮明だよ。鮮明過ぎるぐらいだよ。で、この戦争を語る上で絶対に外せないのが、英雄ほにゃららと、なんだかんだ王の娘。つまり、かくかくしかじか姫との悲しい恋の話なんだよ。ほにゃららがね。なんだったかな将軍との一騎討ちの時にね。」
「勝手に盛り上がって、勝手に話を続けんな!」
「えっ?まあ、とにかく戦争に勝ったほにゃららが作った王国って事なんだよ。ほにゃらら王国ってのはさ!9割ぐらい分かったでしょ?」
「分かるか!きっと、全て聞いたとしても、全てが謎のままだ!」
「でも、お前も今の話を聞いて、ほにゃらら王国のほにゃららストリートの先にある、ほにゃらら国立記念公園の英雄ほにゃららの英雄ほにゃらら像が見たくなったんじゃない?」
「でも、って何だよ!でも、って!いったい何に掛かってんだ!そのでもは!自分でもびっくりするほど気にならないね!」
「そう?因みに因みに、ほにゃらら王国の通貨は」
「ほにゃららだろ?」
「言語は」
「ほにゃらら語だろ?」
「料理は」
「ほにゃらら料理だろ?」
「建物は」
「ほにゃらら建築だろ?」
「トイレは」
「ほにゃらら式だろ?」
「そして、気候は」
「暑いだろ?って、はっきりしてんの気候だけだろ!!あと、ぜーんぶっほにゃららばっかだろ!何なんだ、そんな王国!」
「だって、ほにゃらら王国だから仕方ないよ。」
「・・・・・・・・・そうかそうか。仕方ないのか。何か、疲れた。お前の話を聞いてたら、物凄くどっぷり疲れた。」
「なら、ほにゃららマッサージがいいよ。あれは、効くよ?やってあげようか?」
「やらせてたまるか!分かったよ。いいよ。もう、ほにゃらら王国だろうが、あっちこっちそっちどっち王国だろうが、どこへでも好きな王国に行ってこい。俺は、お前を止めやしないよ。」
「ありがとう!」
「こちらこそ、おそらく生涯一度もお披露目しないだろう知識をありがとう。」
「僕がいなくなっても、元気で頑張ってくれよ!僕達、一生友達だからね!」
「ああ、そうだな。お前も、ほにゃらら王国とか言うほにゃららな王国で、元気にほにゃららに暮らせよ。」
「うん!手紙の返事、ちゃんとくれよな!」
「気が向いたらな。」
「あはは!お前らしいや。じゃあ、行くよ!」
「ああ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「ん?どうしたんだ?早く、ほにゃらら王国行きのほにゃらら便のほにゃらら飛行機に乗らなきゃ、ほにゃららなんだろ?」
「・・・・・・・・・この国は、少し寒いからさ。風邪、引くなよ。」
「えっ?・・・・・・・・・まあ、あっちは暑い気候な事だけは鮮明だけど、お前も風邪なんか引くなよな。」
「うん・・・・・・・・・。」
「何だよ?まだ何か言い足りないのか?」
「・・・・・・・・・今までありがとう。」
「・・・・・・・・・ああ、こちらこそ。本当に今までありがとう。」
「うん。」
「・・・・・・・・・さあ!湿っぽいのは、もう終わりだ!・・・・・・頑張れよ。」
「うん!じゃあ、行くよ。」
「おう。」
「・・・・・・・・・じゃあね。」
「・・・・・・・・・じゃあな。」

第八十九話
「2人国改め1人国」

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