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2008年5月 7日 (水)

「第九十九話」

「ホワイトキングとブラックキングのキングバトルを開始致します。両キング共、準備は宜しいですか?」
「お願いします。」
「いいわ。」
世の中には、オセロと言われるゲームが存在する。おそらく、世界中でこのゲーム、そしてこのゲームのルールを知らない人間など、生まれたばかりの赤子以外いないのではないだろうか?いや、もしかしたら、生まれたばかりの赤子ですら、知っているのかもしれない。我々人間は、オセロと切っても切れない間柄。螺旋状の中に鮮やかに組み込まれた白と黒の遺伝子情報。我々人間が猿から進化したのか?オセロから進化したのか?或は、宇宙からの来訪者なのか?我々人間が、なぜ人間なのか?その進化の過程、所謂、進化論にはいろいろな説がある。だが、近年の科学や医学の進歩による白黒はっきりとした研究結果から、オセロ説が有力視されている事は、あまりにも有名で、揺るぎない確固たる事実である。少し話が脱線してしまったが、オセロには白と黒があり、多くのプレイヤー達がホワイトとブラックに分かれて存在する。ホワイトプレイヤーの頂点をホワイトキングと呼び、ブラックプレイヤーの頂点をブラックキングと呼ぶ。そして今日、全世界が注目する中、年に一度開催されるオセロの頂点のさらに高みを決めるキングバトルが始まろうとしていた。
「では、ホワイトキングもブラックキングもファーストセッティングをお願い致します。」
「ネチャネチャ。」
ホワイトキング。年齢105歳。生まれて105年間、オセロで負けた事がない男。人々は、この老人をオセロの神と呼ぶ。そんな彼がオセロ盤を真っ白にした時、奇跡が起こると言われている。実際、各国からいろいろな奇跡情報が寄せられている事は、揺るぎない確固たる事実である。。オセロを尊い、オセロを慈しみ、オセロを憂い、オセロに歓喜し、時にオセロに憤怒し、オセロに感謝する。男はオセロを友と呼び、男はオセロと生涯を歩む。オセロ盤に浮かび上がる勝利の道、シルバーロードが見えた時、全てのプレイヤーが男の前に平伏す。
「ネチャネチャ。」
相対してブラックキング。年齢26歳。若くしてオセロに選ばれし女。天才、鬼才、秀才、奇才、異才、英才、偉才・・・・・・それらはもしかしたら彼女の為に創られた言葉なのかもしれない。いや、オセロは彼女の為に創られ、彼女はオセロの為に創られたのかもしれない。オセロを愛し、オセロに愛される女。純白に彩られた漆黒の天使。勝利を導き出す方程式。盤に示された数式を解くエンジェルアイが開眼した時、全てのプレイヤーが彼女に魅了される。
「ネチャネチャネチャネチャ・・・・・・・・・この日を待ちわびてたわ。」
「ネチャネチャネチャネチャ・・・・・・・・・それは嬉しいお言葉ですね。わしもブラックキングさんとゲームをするのが楽しみで、年甲斐もなくワクワクして眠れませんでしたよ。」
「ネチャネチャネチャネチャ・・・・・・・・・その余裕ぶった態度・・・さ~て、いったいいつまで笑ってられるかしら?」
「ネチャネチャネチャネチャ・・・・・・・・・まあまあゲームなんですから、そんなに熱くならないで下さい。熱くなりすぎて、ゲームが台無しになったらつまらないですからね。」
「ネチャネチャネチャネチャ・・・・・・・・・ゲーム?これはバトルよ!あたしの心配より、自分の心配でもしたらどう?」
「ネチャネチャネチャネチャ・・・・・・・・・はて?わしが己の心配を?ですか?」
「そうよ。ネチャネチャネチャネチャ・・・・・・・・・今日で伝説が終わるんですからね!」
「ネッチャネチャネチャ・・・・・・それは、楽しみです。何だか楽しいゲームになりそうな予感がしてきました。どうか、お手柔らかにお願いしますよ。」
「ネチャネチャネチャネチャ・・・・・・・・・神は今日、死ぬ!神の時代は今日、終わる!」
「ネッチャ~ネチャ~・・・・・・・・・何やらやぶさかではないですね。ネチャネチャ・・・・・・・・・わしを倒し、そして貴女が新たな神になりますかな?」
「神?いいえ。ネチャネチャ・・・・・・・・・女神よ!」
「ビィィィィィィィィナスッ!!素晴らしい!素敵すぎる!女神…実に貴女にお似合いな表現だ。ネチャリネチャリ・・・・・・・・・その新たな伝説の第一歩を拝めるとは、いい冥土の土産になります。」
「ネチャネチャネチャネチャ・・・・・・・・・ゲームの途中で、鼻血出して死なないでよ?そんな置き土産なんて、いらないから!」
「ネッチャッチャッ!心配無用ですよ。ネチャッネチャッ・・・・・・・・・貴女こそ、途中で泣いたりしないで下さいよ?お嬢~ちゃん。」
「ピチョッ!」
「ホワイトキング!ワンホワイトセッティング!オーケー!」
「お嬢ちゃん?じじぃ・・・・・・・・・ネチャネチャネチャネチャネチャ・・・・・・・・・そうやっていつまで人をバカにしてられるか楽しみだわ!」
「ピチョッ!」
「ブラックキング!ワンブラックセッティング!オーケー!」
「ネチャッネチャッ・・・・・・・・・ネチャ~・・・・・・・・・まあまあ、そんなに熱くならないで下さい。ゲームだと言ってるじゃありませんか。たかがゲームなんです。しかし・・・・・・・・・このホワイトキング、まだ負けを譲るには、まだまだまだまだまだまだ若すぎるわい!」
「ピチョッ!」
「ホワイトキング!トゥ~ホワイトセッティング!オーケー!」
「ふんっ!どっちが熱くなってんだか?ネチャネチャ・・・・・・・・・なら、ベビーからやり直しな!」
「ブラックキング!トゥ~ブラックセッティング!オーケー!」

 世の中には、白いハナクソと黒いハナクソがある。他にもいろいろな色のハナクソがあるが、ルーツを辿れば、白か黒かである。世の中にオセロと言われるゲームが存在し、我々人間が白と黒のハナクソを造り出せる構造で世に生まれて来たのは、果たして偶然なのだろうか?いや、それは必然。螺旋状の中に鮮やかに組み込まれた白と黒の遺伝子情報。我々人間が猿から進化したのか?オセロから進化したのか?或は、宇宙からの来訪者なのか?はたまた、ハナクソから進化したのか?我々人間が、なぜ人間なのか?その進化の過程、所謂、進化論にはいろいろな説があり、科学や医学の進歩による白黒はっきりとした研究結果から、オセロ説が有力視されている事は、あまりにも有名で、揺るぎない確固たる事実である。しかし、オセロが先か?ハナクソが先か?それがいまだ謎に包まれているのは、白黒はっきりしていない、揺るぎない確固たる事実である。

第九十九話
「ハナクソオセロ」

「バトル!スタァァァァァァァァァァト!!!」
「さ~て、終焉の開演よ!じじぃぃぃぃぃぃ!」
「ほっほっほっ。伝説の一ページにすぎませんよ。スパイシーに楽しませて下さいよ!お嬢~ちゃん!」

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