« 「第百十五話」 | トップページ | 「第百十七話」 »

2008年9月 3日 (水)

「第百十六話」

いつものように僕は
音楽を聞きながら
アイディアを考えながら

トボトボ
テクテク
ガシガシ

夜道を歩いてる

「キ―――――――――ン!!」

するとそれは突然にやって来た

毎日をいつも通りに
何一つ変わりなく過ごしていても

それは突然やって来るんだ

心の奥底のもっとも深い場所から

何の前触れもなく
何の違和感もなく

それはやって来るんだ

急に視界が暗くなる感覚
急に支配する無音の世界

回りには通行人や車がたくさん行き来していると言うのに、なぜかこの世界で僕は一人ぼっち………

奇妙な孤独感

何だろう?
別に本当に孤独な訳ではないのに?

この感覚は何なんだろう?
何故だろう?
心にでっかい穴を開けながら、それでも僕が歩き続けているのは?

気付くと缶コーヒーとタバコを手に持ちながら
僕は夜空を向いて夜空の下を無心に歩いていた

押し潰されそうだったから

心を折られそうだったから

夜空を向いて歩いたんだ

そこには星があり
そこには月があり
当たり前のように少し明るい夜空が広がっていた

僕は
それらに助けられた

そして

孤独ではない
淋しくもない

少なくともこの日記を読んでくれている誰かとは

繋がっている

見ている角度も
見ている部分も
違うかもしれないけど

この夜空が何処までも繋がっているのなら

この夜空を何処かで誰かが見ているのなら

と、そう思えたから

潰されずに
折られずに
歩き続ける事が出来たんだ

もしもある日
例えば自分が
奇妙な孤独感に誘われた時
何気なく夜空を見ればいい

その延長線上には毎日を適当に
ダラダラと
グダグダと
過ごしている僕がいて
きっと同じ夜空を見ている

って、そんな些細な言い訳を理由に変えて
少しでも孤独感から逃れる事が出来るなら

そう思って欲しい

人間にとって孤独とは絶対で
最終的に行き着く先は孤独で

でも
今の僕にはあまりにもそれがストレートすぎて濃厚すぎて受け止めるには極論すぎる

だからそんな時

いつも僕はみんなが見ている夜空を見ている

そして

僕は安堵感に包まれて眠る

第百十六話
「おやすみ」

|

« 「第百十五話」 | トップページ | 「第百十七話」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/121942/23461765

この記事へのトラックバック一覧です: 「第百十六話」:

« 「第百十五話」 | トップページ | 「第百十七話」 »