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2008年10月22日 (水)

「第百二十三話」

「それでは、第123回主人公会議を始めます。皆さん、今回は短編小説のマンネリ化防止も兼ねての発案でお願いします。それでは、何か案のある方は?」
「マキュッと!」
「どーぞ。」
「マッキュリ思うのは、マキュッと女性の主人公が少ないと思うっキュ。」
「確かに、今まで女性を主人公にした作品は、数える程度です。」
「だから、だからよ。マッキュリ、マキュマキュっと女性が主人公でマヨイアイオイクラゲっキュ!」
「マヨイアイオイクラゲ?ですか?詳しく聞かせて下さい。」
「マキュっと!女性はマヨイアイオイクラゲ、マヨイアイオイクラゲは女性!」
「なるほど。メルヘンな感じの話ですね?」
「朝は、マヨイアイオイクラゲっキュ!」
「なるほどなるほど。時間帯によって人間の女性とマヨイアイオイクラゲとに、体が変化する訳ですね?」
「昼もマヨイアイオイクラゲっキュ!」
「夜に女性へと変身するんですね?なるほど!そこで何かが起こるんですね!何でしょう?ちょっとラブな匂いのする話ですね?いいですよ!今までにない話です!」
「夜もマヨイアイオイクラゲっキュ!」
「マヨイアイオイクラゲだ!そりゃ、もはや単なる深海生物そのものだ!女性は?女性は、どこに行っちゃったんですか!」
「まあまあ、落ち着くガネ。そんなマンネリ化を防止できんようなメルヘンより、いい話があるガネ!」
「マキュンぼりっキュ・・・・・・・・・。」
「どんな話ですか?」
「メルヘンじゃ駄目ガネ!ファンタジーで行くガネよ!」
「ファンタジー!?まさか、その顔からファンタジーと言う単語が聞けるとは思いませんでした。」
「ファンタジーに顔の善し悪しは関係ないガネ!」
「すいませんでした。聞かせてもらえますか?そのファンタジーの話を。」
「ファンタジーと言ったら、妖精さんだガネ!」
「オーソドックスですが、妖精が主人公と言うのは、この場合、斬新です。」
「しかも、その妖精さんは金の妖精さんだガネ!」
「お金?ですか?どんな感じの話ですか?詳しくお願いします。」
「金の妖精さんが、村人に出会うガネ!」
「なるほど。オーソドックスな展開ではありますが、何かがありそうな予感プンプンですね。」
「そこで村人が金の妖精さんに悩みを打ち明けるガネ!」
「なるほどなるほど。何か人助けをするって訳ですね。」
「村人の親友が借金をして、自分に金を貸してくれと相談を持ち掛けて来たガネよ!」
「何か急に現実味を帯びて来ましたね。」
「貸すか貸さないかで村人は、何日も何日も悩んでいたガネ!そこで金の妖精さんがバシッと、ひとこと言うガネ!」
「なるほどなるほどなるほど。何か教訓めいたオチがあるんですね?ファンタジーと言うより、やっぱりメルヘンでは?」
「細かい事は、気にしないガネ!」
「そうします。で、妖精は村人に何と言ったんですか?」
「金の貸し借りは、よーせ!って、ガネ!」
「ダジャレだ!そりゃ、もっぱら単なるダジャレだ!教訓でも何でもない!低レベルなダジャレだ!」
「駄目ガネか?」
「駄目に決まってるじゃないですか。」
「まったく、そんなんじゃハートがバーニングしないぜ!」
「何か案がありますか?」
「ファイヤー?そりゃ、俺に聞いてんのか?」
「ええ。」
「あるってもんじゃねぇ!8ビートも16ビートも止まんねぇ!」
「はあ・・・たくさんあるって解釈でいいんですか?」
「ファイヤー、聞いてビッグバン起こすんじゃねぇぞ!」
「お願いします。」
「ここは、バーニングに主人公2人のやり取りのみだ!」
「でも、主人公二人が会話形式で話が展開して行くと言うのは、この短編小説の定番中の定番ですよ?」
「おいおい、ファイヤー?あえてそこをぶっ壊してこそ、バーニングだろ?博士と助手、男刑事と女刑事、人間と動物、紳士とガキ、女と死神、小人と巨人、そんなもんホットじゃねぇ!まったく、ハートがビートを刻んでヒートしねぇ!」
「あるんですね?主人公二人の会話のやりとりのみでもマンネリ化ではないアイディアが!」
「ファイヤー、当たり前だろ?取って置きがな!」
「それは、どんな組み合わせなんですか?詳しくお願いします。」
「忍者と戦車!」
「にっ!?」
「どうだ?ビッグバンだろ!」
「斬新ですけど、どうやって話を展開させてくんですか!」
「ラブストーリーだぜ!ファイヤー!」
「ビッグクラッシュ!」
「おいおい、ファイヤー?そりゃないだろ。却下って事か?」
「誰がどう考えたって、そりゃ無理ジュピだわ!あんた頭の中がオーバーヒートしてんじゃジュピ?」
「はっ!こいつは、バーニングな事を言ってくれるぜ!じゃあなにか?テメーみたいなトロ火頭に、斬新なアイデアがあんのか?」
「ジュピ?あるわ!超斬新な取って置きがジュピね!」
「おい、ファイヤー。代わりに聞いてやってくれ。かったるくて付き合いきれないぜ!」
「取って置き、宜しくお願いします。」
「いいジュピ?これは、超斬新ジュピよ?あまりに超斬新過ぎて、だ―れも考えつかなかったぐらい超斬新ジュピ。」
「で、どんな主人公なんですか?」
「主人公なんていらないジュピのよ!」
「なっ!?」
「どうジュピ?超斬新ジュピじゃない?」
「いや、その、何て言ったらいいのか・・・・・・元も子もないだろ!ただ、その一言につきるだけです。」
「何でジュピ?どうしてジュピ?」
「主人公なしで、どうやって話を展開させるんですか!」
「展開させなきゃいいジュピじゃない。無理に展開させようとするからマンネリ化現象が起きるジュピのよ。」
「展開させたいんです!無理にでも!主人公がいないぐらいなら、いてマンネリ化の方がマシです!」
「頭がお堅いジュピね。」
「すいませんね!ちょっと皆さん、いいですか?もっと真面目に考えてもらわないと困ります。」
「わっかっかっ!こやつの言う通りじゃ。真剣に考えんといかん。なら、わしからアイデア一つ、ええかな?」
「はい。お願いします。」
「わっかっかっ!ええか?無理な設定や登場人物は、いかん。ここはあえて普通が一番じゃ。」
「なるほど。この短編小説には、普通がない。設定や登場人物が無茶苦茶で、話の展開は滅茶苦茶です。ある意味で普通は、盲点だったのかもしれません!」
「わっかっかっ!わしのアイデアだって、まだまだ若いもんには、負けんよ。わっかっかっ!」
「それで、主人公はどうするんです?」
「わっかっかっ!んなもん決まっとるだろ。普通に行くんだ。普通の人間でええじゃろ。普通の人間が普通に生活する。そこで織り成す普通の人間模様、どこか忘れちまった何か暖かなもんを伝えればええ。他には、何もいらんよ。」
「なるほど!感動のヒューマンドラマですね!斬新だ!これですよこれ!これが欲しかったんですよ!」
「わっかっかっ!そう興奮しなさんな。物語は、普通の人間が生まれて始まり、普通の人間が静かに死んで終わる。」
「なるほどなるほど。主人公は、生まれながらにして不治の病で、若くしてこの世を去ってしまうんですね?」
「わっかっかっ!主人公は、病でも何でもないわい。105歳で寿命を真っ当して死におる。」
「長っ!?超ド級の長編小説じゃないですか!」
「わっかっかっ!ええか?普通の人間が普通に人間模様を織り成すには、それなりの長さが必要なんじゃ。」
「これは、短編小説なんですよ!」
「わっかっかっ!えらく無茶苦茶を言いおる。」
「そりゃアンタだろ!」
「では、天に召される前に一言。」
「大丈夫ですよね?」
「天の声が聞こえます。ノンフィクション、と。」
「ノンフィクション?なるほど。これは今までのと違って、全く手を出した事のないジャンルです。まるでマンネリじゃない!それで、主人公は?」
「天に召されますか?」
「いや、召されませんよ。主人公を教えて下さい。そして、出来ればストーリーの方も!」
「その前に、貴方に天の声を伝えなければなりません。」
「何ですか?」
「ノンフィクションって、何?、と。」
「そこ!?」
「フィクションって、何?、と。」
「何で会議に参加してるんですか?」
「天に召される為です。」
「・・・・・・・・・他にある方?」
「ネプッ!」
「どーぞ。」
「ネップネプッ!」
「はい?」
「ネップ!ネプネプネップ!」
「えっ?」
「ネプネップ!ネップ!ネップ!ネプー、ネッッッッッッップ!!」
「ちょっと、通訳をーっ!って、そうか、いなくなっちゃったんでした。」
「ネプゥゥゥゥゥ!」
「参りましたね。」
「ガネ!そう言うお前さんは、何かアイディアがあるガネか?」
「私ですか?」
「そうマキュ!マッキュリある訳?」
「そこら辺、どうなんだ?ファイヤー?」
「ええ、一応ありますよ。」
「わっかっかっ!是非とも聞かせてくれんか?」
「どんな話ジュピなの?」
「えーと、ですね。」
「ネププ~!」
「天に召されるのですか?」
「召されませんよ。まず、私が提案する主人公はですね。」
「ガネ!やっぱり金の妖精さんガネ!」
「わっかっかっ!普通の人間じゃろ?」
「ちょっと!マッキュリマキュッと何を言ってんの?マヨイアイオイクラゲに決まってるっキュ!」
「いや、そうじゃなくって、私がですね。」
「みんなして何を馬鹿な事を言ってるジュピの?主人公なんて必要ないジュピのよ!」
「ネプネプネップ!ネプププーッ!」
「ちょっと、皆さん?」
「どいつもこいつも、ハートがビートを刻まねぇな!主人公は、忍者と戦車でバーニングだ!!」
「コメディーって、何?、と。」
「ちょっと、落ち着いて下さい。私の意見を」
「マヨイアイオイクラゲっキュ!」
「わっかっかっ!わっかっかっ!わーっかっかっ!」
「ネッッッッッッップップッ!!」
「忍者と戦車でエクスプロージョン!!」
「聞いて下さい。」
「ファンタジーガネ!金の妖精だガネ!」
「だーかーらー!!主人公なんてもんは不要ジュピなのよ!!」
「短編小説って、何?、と。」
「ああーっ、もうっ、うっさーいっ!!」

第百二十三話
「頭ん中」

「マキュッ!?」
「ガネ!?」
「フ、ファイヤー?」
「ジュピッ!?」
「わっかっかっ!」
「天に召されましょう。」
「ネッププ~?」
「・・・・・・・・・今日の会議は、これで終わりにします。」

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