« 「第二百十話」 | トップページ | 「第二百十二話」 »

2010年6月30日 (水)

「第二百十一話」

 僕は、仔犬です。名前は、一週間前からあります。モコモコしてるから、モコ。それが僕の名前です。
「なーにが!どーこが!モコざーますか!」
「な、何なのこの人!?」
今、マダムから激しく怒鳴り散らされている若い女の人が、僕の御主人です。
「アータ?今すぐ、その犬の名を変えるざますよ!」
「どうして変えなきゃならないのよ!そんなの飼い主の自由じゃない!」
「アータ、あれね。さっきからそればーっかざますね。」
「今、初めてよ!」
「そんな事は、どーだっていいーざます!とにかくモコモコしてないざますから、モコは、ダメざますよ!」
「モコモコしてるじゃない!」
「はっ!ざます!笑いが止まらないざます!」
「笑ってないじゃん。」
「いいから、名前を変えるざます!」
散歩途中、優しく話し掛けて来たマダムキンキラキンが激怒し出したのは、僕の御主人に僕の名を聞いて、僕の御主人が答えてからです。
「だから!何でそもそも貴女にそんな権限があるのよ!」
「アータ、バカね。宅のモコちゃんが、モコちゃんだからに決まってるざますでしょ!モコと名乗っていいのはざますね?キング・オブ・モコモコの!宅のモコちゃんだけなーんざーますー!」
「はあ?何よそれ!」
「公式ルールざますよ?知らないざんすか?」
「ざんすって・・・・・・・・・そんなルール知らないに決まってるでしょ!」
「ざますざます。」
「やれやれみたいに言わないでくれる?」
「これだから、一般地球人は、困るざます。我等の世界では常識ざますよ。一犬一名!ざます!」
「いっけん・・・いちな?って、我等って、何?」
「我等は、我等ざます!それ以下でもそれ以上の存在ざます!」
「いやもう、まったく意味不明だから・・・・・・・・・。」
「とにもかくにも犬の名前が被ってはならないざますルールざます!」
「そんな身勝手なルール!知ったこっちゃないわよ!」
「名前を変えない、そう言う事ざめすね?」
「ざ以降、統一してもらえない?変える訳ないでしょ!」
「だったら、お嬢ちゃん?勝負ざます!」
「勝負?」
「モコの名を賭けて、勝負ざまーっす!!!」
マダムお化けグラサンが、ニヤッと笑うか笑わないかの瞬間でした。御主人が、セクシーに太ももの内側から取り出した銃が火を吹き、マダムどこにそんなカラフルな鳥がいるんだ帽子の心臓を撃ち抜いたんです。倒れるマダムデブ、それを見下ろす御主人。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「じゃっ、遠慮なくモコの名は貰って行くわね。」
御主人がそう言ってマダム明太子唇の下から立ち去ろうとした時でした。
「・・・・・・待つ・・・ざんしょ・・・・・・・・・。」
「そんなまさか!?生きてるはず・・・・・・!防弾チョッキ?」
「チッチッチッのチッざます。まあ或いは?ロケットランチャーなら、勝負は着いてたかもしれないざますね。死ぬざまーす!!」
そう言ってマダムダミ声が、モコちゃんのモコモコの中から取り出したのは、サブマシンガンでした。
「マズっ!?」
そう呟くと御主人は、僕を抱き抱えて、空高くジャンプしました。マダム二頭身半は、大きな声で笑いながらサブマシンガンを撃ちました。
「ホーッホッホッホッホッホーッざまーす!死ねざます!死ねざます!死ねざます!死ねざます!死ねざます!死ねざまーっす!オーッホッホッホッホッホーッざまーす!ざまーすっ!」
御主人は、華麗に木や屋根を飛び移りながら、マダム冷蔵庫のサブマシンガンの弾を掻い潜りました。そして、素早く巨大な樹の裏側に隠れました。
「すばしっこいネズミざますね!でーも?いつまで隠れていられるざますかねぇ?」
チラッと巨大な樹の裏側から覗き込んだ御主人の腕にちょこんと顎を置いた僕が見た光景は、モコモコなモコちゃんのモコモコの中から、マダム下り坂なら転がった方が3倍速いだろ、が手榴弾を取り出したところでした。
「アレ、超ヤバイわね。ここに居てね。」
御主人は、そう呟くと僕を、いい匂いのする胸の谷間に入れました。視界と聴覚と空気を失った僕が、もがいてちょこんと谷間から顔を出した時には、既に勝負は着いてました。
「ば、馬鹿なざます!?」
マダム首無しが手にした手榴弾には、御主人が投げたと思われるナイフが刺さっていました。
「もう、動くから手元が狂いそうだったじゃない。」
頭を撫でられながら、僕が御主人にそう言われている時。
「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉざまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
す、を言う前にマダムとマダムの犬は、木っ端微塵になりました。
「じゃっ、散歩の続きでもしよっか!モコちゃん。」
そう言って僕を地面に下ろし、服をポンポンとしてから御主人は、歩き出しました。

第二百十一話
「地位散歩」

しばらく散歩を満喫していると、僕と御主人の前に、モコモコした犬を連れたダンディーが現れました。
「ご機嫌いかがかな?お嬢~ちゃん?」

|

« 「第二百十話」 | トップページ | 「第二百十二話」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/121942/35015057

この記事へのトラックバック一覧です: 「第二百十一話」:

« 「第二百十話」 | トップページ | 「第二百十二話」 »