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2010年9月15日 (水)

「第二百二十二話」

 この小さな国の小さな村には、朝の挨拶が存在しない。私は、民俗学者で世界各地を飛び回っているが、朝の挨拶が存在しない場所に出会ったのは初めてだった。しかし、調査をして行くと実に興味深い事が分かった。村には、朝の挨拶が存在したのだ。そしてここで、更に疑問も深まる。なら、なぜ誰も朝の挨拶を口にしないのか?口にすると何か災いでも起きると言うのだろうか?

第二百二十ニ話
「12時間挨拶」

つまり、とても長い、あまりにも長過ぎる朝の挨拶だと言う単純で明解な答えであった。ではなぜ?朝の挨拶が存在しているのにも関わらず、村人達が朝の挨拶を口にしないのか?その理由は、その特有なルールにあった。






一、朝の挨拶には朝の挨拶で返す






一、途中で間違えたりつっかえたりしたら初めからやり直す






一、挨拶が終わるまではその場を動いてはならない






一、途中で止めた者には死を






一、特に朝の挨拶をする義務はない

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コメント

うまいなぁ…おもしろいです!
「朝の挨拶には朝の挨拶で返す」で終わっても並のおもしろさだけど、そのあと重ねて述べられていくルールと落としどころが秀逸ですね。

投稿: 水晶 | 2010年9月30日 (木) 14時50分

面白さが伝わって嬉しいです。

短すぎる作品って誤魔化せないから、難しいと言うか、書いていてちょっとだけ不安になります。

コメントありがとうございました。

投稿: PYN | 2010年9月30日 (木) 22時33分

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