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2010年9月22日 (水)

「第二百二十三話」

「何か?」
「何もですよ。」
「なら、見ないで下さいよ。」
「何でですか?」
「何ででもですよ。」
「減るんですか?」
「はい?」
「だから、見たら減るんですか?」
「減らないですよ。」
「なら、いいじゃないですか。」
「いや、意味も無く見られてたら、気が散って集中出来ないじゃないですか。」
「集中しているようには、見えませんけどね。」
「仮にの話です。例え集中してないにしろ。ジロジロ見られてたら、気分のいいもんじゃありませんよ。」
「ジロジロなんて見ていませんよ。」
「見てるじゃないですか。今もさっきも、ずーっとジロジロと見ているじゃないですか。」
「ロジロジ見ているんです。ジロジロではなくて、ロジロジです。」
「ロジロジだろうが、ジロジロだろうが、見ている事には変わりないじゃないですか。」
「ちょっと待って下さいね。」
「何ですか?」
「ちょ、ちょっと待って下さい。」
「だから、何を待つんですか?」
「いいから、ちょっとしばらく待って下さい。しばしお待ち下さい。」
「いや、考え事するなら、他でやって下さいよ。」
「なるほど。」
「はい?」
「まあ、見ている事には変わりないですね。」
「しばらく考えなきゃ分からないんですか?」
「実は、ちょっと今でもよく分かっていません。」
「この際、時間の無駄は置いとくとしてです。分かっても分からなくってもいいですから、とにかく見ないで下さい。」
「分かりました。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「いやいやいや、分かってないですよね?」
「分かっていますよ。見ないで下さいって、言ったんですよね?」
「そうです。」
「ちゃんと聞き取れていますよ。」
「耳的な話じゃなくて、目的な話ですよ。」
「右目的な話ですか?」
「両目的な話ですよ。」
「でも、こうは考えられないですか?」
「何ですか?」
「あっ、考えられないか。」
「自己完結早すぎでしょ。むしろそれなら、話を持ち掛けて来ないで下さいよ。と言うか早く見ないで下さいよ。」
「何かあれですよね。」
「何ですか?」
「規則が厳しいですよね。」
「いや、そう言ったカテゴライズな話じゃないですからね。無意味に見られたら嫌な気分だって話ですからね。」
「私も嫌な気分ですよ。」
「はあ?」
「はあ?」
「いや、はあ??」
「だから、無意味に見せられて私も嫌な気分ですよ。って話ですよ。」
「じゃあ、見なければいいでしょ。」
「じゃあ、見ますよ。」
「何で?何でそうなるんですか?」
「知りませんよ。」
「知りませんよ。って何ですか。見なければ、お互いに嫌な気分にならないで済むんですから、見なければいいでしょって、物凄く簡単な話じゃないですか。」
「見なければお互いに嫌な気分にならないって、保証はどっから来るんですか?見なかったら、もっと嫌な気分になるかもしれないじゃないですか。」
「もっと嫌な気分になるかどうか、やってみたらどうです?少なくとも僕の方は、なりませんよ。」
「もっと嫌な気分になる割合が10:0の段階で、私は必ずもっと嫌な気分になるじゃないですか。」
「何で2個1で割合を出しちゃっているんですか。出すなら各々でお願いしますよ。」
「じゃあ、お願いします。」
「何で僕が出さなきゃならないんですか。」
「知りませんよ。」
「ちょっと、知りませんよ。って回答やめません?てか、意味無く見るのやめません?」
「やめません。」
「どうしてですか。」
「じゃあ、逆に質問してもいいですか?」
「何です?」
「勇気って、何ですかね?」
「質問って、本当の意味の質問って事ですか?」
「前もってアポイントメントを取り付けたじゃないですか。」
「この場合は、無意味に見る事への質問が普通でしょ。」
「それは、そちらの勝手な解釈ですよね?」
「じゃあ、質問しないで下さい。質問は、ナシでお願いします。あと、見るのもナシでお願いします。」
「例えば、私が見ているからこそ、そちらが生きていられるとしてもですか?」
「例えば、それが例えじゃなければ見ていて下さい。」
「分かりました。」
「分かりましたじゃなくて、例えなんですよね?」
「例えですけど、軽い感じで口走った例えですけど、例えば例えが、例えじゃないとしたら、これはもはや例えようもない事態ですよ。」
「首、無理矢理捻っていいですか?」
「首、無理矢理捻られると痛いから嫌です。」
「じゃあ、見ないで下さい。」
「見てませんよ。」
「・・・・・・・・・何で?何で、ここへ来てそんな嘘を付くんですか?」
「嘘じゃありませんよ。見てませんよ。」
「目と目が合うぐらい見てますよね?」
「気のせいですよ。」
「これが気のせいだったら、世の中みんな気のせいですよ。」
「じゃあ、そうなんでしょうね。」
「そうじゃないでしょう。目、突っついていいですか?」
「目、突っつかれると痛いから嫌です。」
「じゃあ、見るのやめましょうよ。」
「じゃあ、見られるのやめましょうよ。」

第二百二十三話
「動物園にて・・・・・・・・・。」

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