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2013年1月16日 (水)

「第三百四十四話」

 僕は今、太陽の上を歩いています。思った程、熱くないです。僕が何れぐらい熱いと思っていたかですか?たぶん、歩く事も出来ずに、一瞬で跡形も無く燃え尽きると思っていました。でも、僕は燃え尽きるどころか、太陽の上を歩いている。どんな名画も目との距離を近付ければ近付ける程に、子供が画用紙に書いた落書きと区別がつかなくなる。そんな感じでしょうか?あまりにも太陽に近付き過ぎた僕は、熱さが分からなくなってしまったのかもしれません。だから、思った程、眩しくもなければ、思った程、赤くもないんです。むしろ、青いぐらいなんです。
「地球から来たのか?」
太陽をしばらく歩いていると、太陽人と出逢いました。身体は人間と同じで、顔は太陽を人間サイズにしたモノです。まあ、僕が出逢った太陽人は、人間に例えるなら、70歳ぐらいのお爺さんってとこでしょうか。僕は、その太陽人の家に招かれました。断る理由が無かったので、お邪魔する事にしました。
「お邪魔します。」
「ソファーに掛けてくれ。」
家や家具は、やっぱり太陽をそんな感じにしたモノでした。太陽のソファーに座り、太陽のご飯を食べ、太陽のジュースを飲みました。僕は、太陽人のお爺さんに、この辺でどこか楽しめる所はないかを聞きました。
「地球人一枚。」
僕は、太陽の映画館で太陽の映画を観た。
「地球人一枚。」
太陽の美術館で太陽のアートを堪能した。
「地球人一枚。」
太陽の牧場で太陽の太陽搾りも体験した。
「地球人一枚。」
太陽の遊園地で太陽のジェットコースターや太陽のメリーゴーランドや太陽のお化け屋敷で、おもいっきり楽しんだ。
「地球人一枚。」
太陽の太陽遺産で太陽の歴史を学んだ。
「地球人一枚。」
太陽の伝統工芸で思い出作りをした。そんなこんなで、あっという間に僕の夏休みが過ぎて言った。

第三百四十四話
「絵日記」

「おい。」
「なに?」
「これはいくらなんでもやり過ぎじゃないか?」
「そう?」
「子供の夏休みの絵日記を親が手伝う話は聞いた事あるよ。ただ、こんなブッ飛んだ内容で大丈夫なのか?いや大丈夫な訳がない!」
「大丈夫でしょ。てか、太陽を歩いただなんて、学校に行ったら、ヒーローよ。きっと、ヒーロー扱いよ。」
「いや、単なる嘘つきでイジメられるんじゃないか?いや、それ以前に先生から面談とかの話が来るんじゃないか?」
「なら、白紙の方が良かった訳?」
「この内容だったら、白紙の方が良かったんじゃないのか?」
「そんな訳ないでしょがぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「物凄い勢いで怒るなよ。」
「アナタが突拍子もない事を言うからでしょ!」
「お前に言われたくないよ。もっと何か普通の内容で良かったんじゃないか?田舎に行ったとか、海水浴に行ってスイカ割りしたとか、花火大会を見に行ったとか、山で昆虫を捕まえたてかさ。」
「どれもやってないじゃない!」
「いやこれはもっとやってないじゃないか!」
「アナタ、普通過ぎよ。」
「いいじゃないか普通で!太陽の美術館に行ったとか、太陽の遊園地に行ったとか、太陽の牧場に行ったとかじゃなくて、普通の美術館に行ったとか、普通の遊園地に行ったとか、普通の牧場に行ったでいいじゃないか。」
「で、普通人に出逢う訳?」
「普通人って何だよ!普通人って!」
「それ、面白いの?」
「そもそも夏休みの絵日記って、面白さを求めてるモノじゃないだろ。」
「どうせならここまでやった方がいいのよ。中途半端なウソ程、バレやすいモノなのよ?」
「物凄過ぎるウソだってバレるだろ!何してんだよお前は!」
「暇潰し。」
「暇潰しでやる事なら他にもあるだろ!」
「そうね。こうして、アナタと暇潰ししてるのにも飽きたわね。」
「これも暇潰しにするなよ!って、ふざけてる場合かよ!」
「ふざけてなんてないわよ!とにかく今年の絵日記は、これでいくわ!」
「今年って、来年も書くのか?」
「こうなったら6年間、頑張る!」
「どうなったんだよ!別の次元で何と戦い始めたんだよ!」
「絵日記ー1グランプリはいただきよ!」
「学校行事を勝手に1つ増やすんじゃないよ。」
「来年は泣かすわよ~!あっ、アナタ別に死んでもいいわよね?」
「よくねぇよ!」
「絵日記の中でよ?」
「よくねぇよ!」
「よっしゃああああああああ!!」
「よくねぇからな!!」

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