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2013年7月17日 (水)

「第三百七十話」

「博士!」
「やる気まんまんだな。だがそれは、助手としてとても良い事だ!」
「やりましょう!」
「ああ、勿論だとも!370回の実験失敗がなんだ!実験失敗に臆する事なく、371回目の実験成功を信じて!いざ!」
「じゃなくて!」
「危なっ!実験を開始しようとした時に急に大声とかダメだろ!じゃなくて、何が?」
「370回に決まってるじゃないですか!」
「はあ?」
「アタシ的には、やっぱり凄く盛り上がると思うんですよ!なんてったって!370回なんですから!」
「いやちょっとなんて言ったらいいか、正直かなり度肝を抜かれてますよ。はい。」
「分かります!370回記念ですもんね!アタシ的にも抜かれました!度肝!そしてそんな感じで!人々の度肝も抜いちゃいましょう!」
「いや何て言うかそのぉ?370回記念って?370回記念って、何!その中途半端加減に度肝を抜かれてるっつってんの!」
「さっきの実験失敗で、実験失敗連続370回ですよ!凄いじゃないですか!」
「何で正々堂々とボクはバカにされなきゃならないんだ?普通、こう言うのは、400回とかの節目でするもんだろ?って、何で実験失敗連続370回を記念して何かをしなきゃならないんだよ!370回の実験成功を記念して何かをするならまだ分かるけど!だいたい、370回の実験失敗なんてもんはな。実験を失敗したうちに入らないんだよ。もっともっと多くの失敗を繰り出してだな。1つの成功を生み出すんだよ。」
「何します?何しましょうか?博士の銅像とか造っちゃいます?しかもちょっと失敗した感じで!」
「どこにユーモアセンスを発揮してんだ!だから、ボクはだいたい何で実験失敗連続370回記念をしなきゃならないのかって場所で立ち往生だっってんの!」
「まだそんな場所にいるんですか!?」
「だいたいのみんなが、そこでウロウロしてるよ。おちゃらけてないで、371回目の実験を開始するぞ!」
「それは、370回記念を終えてからです!」
「何でだよ!何でそんな370って数字に拘るんだよ!」
「生きていたら、今年で母が丁度、370歳なんです。」
「キミは、何者だ!その計算だとキミは一体何歳なんだよ!何て奇想天外な嘘を付くんだよ!だいたい、キミのお母さんはまだ生きてるじゃないか!」
「3!7!0!3!7!0!3!7!0!」
「そのデモみたいな感じ、やめてくれる?」
「嫌です!3!7!0!3!7!0!」
「やめなさい!恐いから!何か恐いから!鬼気迫る感じがとても恐いから!」
「370って数字は、アタシ的には非常に縁のある数字なんです。」
「縁?」
「数奇な運命って言うんですか?」
「数奇?運命?」
「アタシ、3月70日生まれなんです。血液型も370型です。もちろん好きな時間は、3時70分です。子供の頃は、370メートル走の選手になるのが夢でした。」
「えっ?そもそもボクとキミって同じ星の人?もはや育った環境とかの次元じゃないよね?」
「何しましょうか?370回記念!」
「いやいやいやいやいや、まだボクは立ち往生ですよ?ただただ、キミの事を助手にして本当に良かったんだろうかって考えが頭の中を駆け巡ってる状態ですよ?何かとにかくこの状態で長くいるの嫌だから、実験開始していい?」
「いいですよ。」
「ありがとう。」
「370回記念が終わったらやりましょう!」
「えっ?病気?」
「誰がですか?博士がですか?博士!大丈夫!博士のハゲは、病気じゃありません!老化です!」
「何でこのタイミングで正々堂々とハゲをハゲと言われなきゃならないんだよ!」
「博士がハゲを理由に早退しようとしているからでしょ。」
「してないだろ!病気はキミだ!キミの事だ!」
「えっ!?アタシ的にはハゲてないつもりだったんですけど、ハゲてます?」
「ハゲてない!ハゲは関係無い!」
「頑張れ。」
「何で背中を軽くポンポンされた?」
「3!7!0!3!7!0!」
「何?人を勇気付ける魔法の数字?」
「人を勇気付ける魔法の数字です。」
「勇気付けられるほど、ハゲで落ち込んじゃいない!」
「何しましょうか?ハゲ記念。」
「370回記念だろ!って370回記念も無いんだよ!あるのは371回目の実験だけだ!」
「370回記念をしないとか、博士も随分と下らない大人に成り果てましたね。トホホですよ。ああ、トホホ。アタシ的には、トホホで心がいっぱいですよ。」
「トホホで結構!」
「それで、トホホ?」
「だからって、変なアダ名で呼び始めるんじゃないよ!早く371回目の実験を開始するぞ!」
「ところで、この実験って、どうなったら成功なんですか?」
「知らん!!」

第三百七十話
「3!7!0!3!7!0!」

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