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2013年12月25日 (水)

「第三百九十三話」

「たっだいま~!ハニ~!」
「お帰りなさいアナタ。」
「たっだいま~!ヘニ~!」
「アナタお帰りなさい!って、何かいつになくテンション高くない?ヘニーって。」
「おいおいおい!そりゃあ!テンションも上がるだろ!上がりっぱなしだろ!」
「っぱなしなんだ。何かいい事でもあった?」
「あったどろこじゃないよ!ありっぱなしだよ!」
「っぱなしなんだ。」
「朝から俺は、この時が来るのをテンション押さえながら必死に今日1日を真顔で過ごしてたんだぞ!」
「いや別に真顔で過ごさなくてもいんじゃない?」
「むしろ俺は、ハニーのテンションにクエスチョンだよ!」
「テンション上がりっぱなしだと、そんな感じになっちゃうの?アタシのテンションって言われても・・・・・・今日は結婚記念日でもないし、誕生日でもないでしょ?あっ、クリスマス!」
「イエス!クリスマス!」
「でも別にクリスマスだよ?今更、そんなにテンション上がらないでしょ。クリスマスなんかに。」
「今年から上げて行こうぜ!まだまだ若い2人なんだからガンガン上げて行こうぜ!」
「だったら事前に言っといてよ。そしたら上げといたのに。」
「じゃあ、もう1回やり直しの方向で。」
「前代未聞ね。」
「行くぞ?」
「オーケー。」
「たっだいま~!ハニ~!」
「おっ帰りなさ~いダーリン!ダーリンおっ帰りなさ~い!」
「おいおい、ハニー?随分とご機嫌だな!何かいい事でもあったのか?」
「いい事?何言ってるの、ダーリン?いい事ありっぱなしに決まってるじゃない!」
「ななな何だって!?ぱなしだっててて!?」
「だって今日は、クリスマスなのよ!」
「そう!今日は、クリスマス!だからハニー?」
「何、ダーリン?」
「ク・リ・ス・マ・ス!プレ~ゼント!」
「ワオッ!本当に!」
「当たり前だろ!今日はクリスマスなんだからほら、開けてごらんよ!きっとハニーにお似合いだよ!」
「ありがとうダーリン!愛してる!」
「俺も愛してるよ!ハニー!」

第三百九十三話
「カパッ!」

「座って!」
「何だよ。急にどうしたんだよ。」
「いいから座って!」
「あんなにテンション上がってた人間が、こうもテンション下げられるかねぇ?ええ?」
「いやテンションは、アナタに合わせて上げて上げてただけだし!そもそもアタシを今のテンションに突き落とした原因は、これだし!」
「クリスマスプレゼント?」
「クリスマスプレゼント!?これがクリスマスプレゼントだって言うの?」
「そんな感じの箱に入って、そんな感じの包み紙に、そんな感じのリボンが付いてるだろ?」
「そんな感じのリボンが付た、そんな感じの包み紙の中の、そんな感じの箱に入ってる、落ち葉じゃん!えっ?嘘でしょ?落ち葉、妻にクリスマスプレゼントしちゃう夫がいる?いやいや、そんなはずはない!そんな訳があるはずがない!これは、何かなのよ!よく分からないけど!きっと、これは何かなのよ!クリスマスプレゼントに相応しい、何かなのよ!そう自分に言い聞かせながら、手にして、見てみたけど!落ち葉じゃん!やっぱり単なる落ち葉じゃん!」
「ごめん!」
「いや謝られてもでしょ。あの数分間の玄関でのやり取りは何だったの?アタシのテンションは何だったの?てか、よく落ち葉でテンションあそこまで上げれたね?」
「1枚で!」
「数の問題じゃない!数でアタシはイライラしてるんじゃない!いやむしろ、こんなの山盛りプレゼントされてもでしょ!だってそれは、単なるゴミだから!ゴミの山に過ぎないから!」
「色の問題か?もし気に入らないなら、違う色のを拾って来るから!」
「どうしてアタシが落ち葉の色で怒らなきゃならないのよ!もっと赤みがかった方が良かったわ。とか言うと思う?何だろう?そのクリスマスプレゼント的なモノを?拾って来る?って発想からして?おかしいなって思わないんだろうか?」
「実はな。忘れてたんだよ。今日がクリスマスって事をさ。で、帰り道でサンタさんの姿を見てな。って、別にそれは本物サンタさんじゃなくて、そう言うクリスマスを盛り上げようと扮装して」
「いる?そのサンタクロースに対する説明、いる?」
「ごめん。で、そこで初めて今日がクリスマスって事に気付いたんだ。それで、あっやべぇ!かみさんにクリスマスプレゼント買ってねぇや!どやされちまう!って思ったんだ。」
「どやすか!心の人格おかしいでしょ。で?」
「で、とりあえず何かって思ってたら、足元の落ち葉が目に入ったんだ。」
「いやいやいや、他にも沢山、目に入ったでしょ!思い浮かんだでしょ!」
「で、落ち葉を取り出して、これだ!って思ったんだ。」
「マジの意味の目に入っただったの!?いやいやいや、それでもそれをこれだって思わないでしょ、普通!」
「啓示だって!」
「大袈裟でしょ!」
「これしかない!って思ったんだ。」
「バカなの?クリスマス忘れててプレゼント買ってないからって、いくら何でも手短に片付け過ぎでしょ!」
「で、梱包してくれそうな店を小1時間ぐらい掛けて探して、さっきに至る。」
「時間あるじゃん!そこそこ時間あったんじゃん!その小1時間でクリスマスプレゼント買えたじゃん!つか、むしろあのそんな感じの箱と包み紙とリボンの方がクリスマスプレゼントじゃん!」
「じゃあ、それで!」
「いらね!マジいらね!」
「世の中にはさぁ。クリスマスプレゼントが貰えない人だって沢山、そりゃもう沢っ山!いるんだぞ?」
「そう言う角度から訴えて来た訳だ。落ち葉でも貰えるだけ幸せ的な?」
「うむ。」
「中身じゃない!気持ちだよ!的な?」
「うむ。」
「でもね?」
「ん?」
「その沢山いるクリスマスプレゼントを貰えない人に、その沢山いるクリスマスプレゼントを上げれない人も!落ち葉、チョイスしないわよ!」
「深い話?」
「浅い話よ!メチャクチャ浅い話よ!」
「でも、知らないだけでこの落ち葉が実は凄く価値のある落ち葉かもしれないぞ?」
「そんな訳ないじゃん。」
「落ち葉コレクターが喉から手が出るほどに欲しがる激レア落ち葉かもしれないぞ?」
「えっ?凄くバカなの?」
「スゲェ珍しい!いや新種の虫の卵がくっついてるかもだろ!」
「話変わっちゃってんじゃん!落ち葉コレクター関係無いじゃん!昆虫学者的な方向じゃん!」
「経てな。」
「経て?」
「落ち葉コレクターを経て、昆虫学者に行き着いて、不治の病の特効薬へ辿り着く計算だ!」
「卵なんかないけど?」
「ガッデム!!」
「・・・・・・・・・寝るね。」
「サンタさん、来るといいな!」
「普通は、クリスマスの朝までに来てるんだけどね。朝起きて、部屋中落ち葉だらけになってたら、その落ち葉の山で焼き夫にするからね!」
「そそそそそそんな事するはずないだろ!?」
「・・・・・・・・・おやすみ。」
「おっやすみ~!」
「いやそのテンション!絶好やる気でしょ!」

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