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2014年4月 2日 (水)

「第四百七話」

「ピーナッツバター、出してくれ。」
「ないよ。」
「いやいやいや、奥さん。朝からジョークなんか言ってる場合じゃなくて、ピーナッツバター出してくれよ。」
「いや、旦那さん。別にジョークなんて言ってないよ。あったら出してる場合だよ。」
「朝から意地悪とかタチ悪いぞ!早くピーナッツバター出してくれよ!」
「ジョークとか意地悪とかじゃなくて!ないもんはないんだから、仕方ないでしょ!」
「・・・・・・ピーナッツバターがない?」
「そう!ごめんね。昨日、買い忘れちゃったの。」
「・・・・・・・・・。」
「どうしたの?」
「・・・・・・・・・。」
「ねぇ?」
「・・・・・・・・・ピーナッツバターがない。」
「大丈夫?震えてるけど何か病気?」
「現時刻をもって!ピーナッツバター戦争勃発!」

第四百七話
「ピーナッツバター戦争」

「はあ?戦争?何それ?何、ピーナッツバター戦争って?」
「朝、パンにピーナッツバターを塗って食べたい!それが叶わなかった!だから戦争だ!」
「早くない?経るの早過ぎない?もっともっといろんな事を経てから勃発するんじゃないの戦争って?つか、夫婦間で戦争って!」
「夫婦間だろうが何だろうがなる時はなるんだよ!戦争ってヤツはな!」
「ならないよ!どんな戦争よ!夫婦が夫婦ゲンカの域を越えないよ!」
「いや時には越える時がある!教科書に載らない戦争だ!だがそれは確実に起きたこれは現実だ!」
「ちょっと本当に何を言ってるのか文法すらも危うくて分からない。」
「さあ!戦争だ!」
「いや、さあ!戦争だ!って言われても具体的に何したらいいのか分からないし、どうなったら勝ちなのかも分からないよ。全く分からない事だらけなんですけど?」
「降伏した方が負けで!降伏させた方が勝ちに決まってるだろ!」
「だから、どうなったら降伏なの?つか、こんな下らない展開になるなら、今からピーナッツバター買ってくるよ。」
「席を立ったら!その時点でお前の負けだぞ!」
「どんな戦争?我慢大会みたいになってない?」
「なってない!」
「いや負けでもいいよ。この訳の分からない現実から抜け出せるなら、ピーナッツバター買ってくるよ。」
「いいか!もはやピーナッツバターがどうこうって話じゃない!」
「ピーナッツバター戦争なんでしょ!ピーナッツバターどうこうしなきゃ戦争が成り立たないでしょ!」
「もはや、ここにピーナッツバターを買ってこようが戦争は終わらない事態にまで発展してるって事だ!!」
「いつ!?こんな数分で、どのタイミングで発展したの!」
「戦争ってのは生き物だ。」
「絶対違うと思う。」
「我々の知らない間に姿を変え、質を変えてしまう。だから、この地球上でいつになっても戦争は消えない。いや、もしかしたら戦争を消そうとする行為事態が既に戦争を勃発させているのかもしれない。」
「誰?軍事評論家?」
「ある意味な。」
「あそう。じゃあ、ピーナッツバター買ってくるね。」
「いいのか?席を立つと言う事は、それ即ち負けを意味するんだぞ?」
「だから、別に負けたっていいよ。」
「捕虜になるって事だぞ?捕虜になって拷問されて、国民の目前で公開処刑されるって事だぞ?」
「いやもう、何よりもアナタの立ち位置が分からない!つか、仕事行かなくていいの?」
「戦争中に仕事なんて行ってられるか!」
「仕事場から電話来たら何て言うつもりよ。」
「今日は戦争中なので、お休みします。と言う!」
「頭おかしな人じゃない!明日から変人扱いされちゃうよ!」
「構わん!」
「構え!」
「突撃!!」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・何が?」
「突撃!!」
「ちょっと近所迷惑になるから大きな声、出さないでよ。突撃分かったから。突撃ね。突撃。凄い凄い。」
「バカにしてんのか!」
「バカにしてるよ!そんなのとっくにバカにしてるよ!ピーナッツバター戦争って突然言い出す人、バカにしない訳ないでしょ!」
「爆撃機出すぞ!」
「爆撃したら、諸共でしょ!」
「・・・・・・・・・。」
「ねぇ?本当に仕事に遅刻だよ?」
「・・・・・・・・・。」
「ねぇ?」
「・・・・・・・・・。」
「血管浮き出るぐらい顔真っ赤にして怒ったって恐くないよ?」
「・・・・・・ブッ!!」
「どんな爆撃よ!」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「ちょっと?まさかまた爆撃しようとしてないでしょうね?」
「・・・・・・・・・。」
「やめてよ?」
「現時刻をもって!ピーナッツバター戦争休戦!」
「休戦って、終戦でいいよ。つか、スローモーションでどこ行くの?」
「・・・・・・トイレだ。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・漏らした?」

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