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2014年5月28日 (水)

「第四百十五話」

よーし!短編小説で4コマ漫画をノリと勢いだけで書くぞー!えい!えい!おー!1コマ目ー!
「男が地面に仰向けになっている。」
出だし絶好調!出だし絶好調ー!この調子でー!この調子で2コマ目!2コマ目!えい!えい!えい!おー!
「いてててて!と、男は上半身を起こし、右手で頭を擦っている。」
これは物凄い臨場感だ!こんな臨場感体験した事がない!今世紀最大の臨場感だ!この臨場感を維持しつつの3コマ目!
「いてててて!と、男は立ち上がりお尻を擦っている。」
おい!おいおいおい!何なんだ!何なんだこの画期的な展開は!恐怖だな!もう自分のこう言う才能に恐怖すら感じちゃうな!いいぞいいぞ!このいい緊張感を保ちながら前代未聞の4コマ目!

第四百十五話
「短編小説で4コマ漫画」

「酷いな。」
「ご苦労様です。警部。」
「物凄い臭いだ。」
「ええ、一部液状化するぐらい腐乱が激しくて・・・・・・見ますか?」
「いや、いい。で?状況は?」
「事件性は、ありませんね。」
「なら、自殺か?」
「その線もないかと。」
「だったら、何だって言うんだ?」
「餓死です。」
「餓死!?30代半ばって聞いてたぞ?」
「はい。」
「30代半ばの男が都会のど真ん中で餓死だと!?」
「はい。」
「本当に事件性は無いのか?」
「ありません。」
「根拠は?」
「これです。」
「遺書か?だったら、睡眠薬か何かを飲んでの自殺じゃないのか?」
「これは、遺書ではありません。」
「遺書じゃない?」
「どうぞ。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・まさかだろ?」
「警部、おそらくそのまさかだと思われます。」
「有り得ないだろ。」
「それが、有り得たんです。」
「そいつは!この4コマ目を考えてる最中に餓死したって言うのか!」
「はい。」
「嘘だろ!?何か、こんな勢いなのにか?もうすでに4コマ目が頭に浮かんでいる、いやもはや4コマ目から逆算しながら書き綴ってる感じを醸し出しているのにか!」
「まあ、文章上の事ですし、実際には1コマ1コマを一生懸命時間を掛けて絞り出していたのかもしれません。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「警部?」
「・・・・・・いやまさかな。」
「何か気になるところでも?」
「いや、考え過ぎかもしれないが、もしかしたらこれが4コマ目なんじゃないか、と。」
「これ、と言いますと?」
「これ、だよ。この空間全てがだ。」
「だとしたら、シュールですね。」
「ああ、シュールだな。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・だいたい、短編小説で4コマ漫画って、何だ?」
「無理、ですよね?」
「無茶、だろ。」
「バカ、なんですかね?」
「バカ、だったんだろうな。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「帰りますか。」
「そうだな。」
「こういうのまた、やるんですかね?」
「こういうのまた、やるんだろうな。」
「警部?」
「何だ?」
「例えば警部だったら、どんな4コマ目にします?」
「そうだなぁ?」

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