« 「第四百二十二話」 | トップページ | 「第四百二十四話」 »

2014年7月23日 (水)

「第四百二十三話」

 僕は、普通の高校1年生。友人と学校に行く途中、道に迷って気が付くとダンジョンに来てた。ダンジョンに来て、気が付くとラスボスを倒してた。ラスボスを倒すと、その先にダンジョンの出口が出現した。僕は、これで家に帰れるんだって、ほっとした。でも、友人は違ったみたいだ。
「そろそろ帰ろう。」
「いや、まだここに居よう。」
「何だかんだでラスボスは倒したんだよ?ここに居たって意味が無いよ。ほら、あそこにダンジョンの出口が見えるよ。行こう!きっと、みんな心配してるよ。」
「おいまさか、今さっき倒したラスボスみたいな怪物がラスボスだと思ってるのか?」
「え?だって自分から大魔王的な事を言ってたじゃん。だとしたらどう考えたって今のがラスボスでしょ。」
「お前、昔から滅多にゲームやらなかったよな。」
「うん。あんまり興味が無いと言うか、本読んでたりする方が楽しいし。」
「そんなお前に、悪いニュースと良いニュースがある!」
「何?」
「悪いニュースってのは、今俺達が倒したのは、ラスボスなんかじゃない!」
「何で!?あんなに自分は大魔王的な事を言ってたのに!?」
「ゲームを滅多にやらないお前に、ゲームばっかやってる俺から助言だ。今のは、ラスボスじゃない!」
「だからどうして!どうしてラスボスじゃないって言い切れるんだよ!そんなに言うなら何か納得がいく根拠を言ってみてよ!」
「ゲームってのは、こんなに単純じゃない。ラスボスだと思って倒したヤツが実はラスボスじゃなくて、本当のラスボスがラスボスだと思ってたヤツの後に出て来るってゲームを俺は、山程やった!だから断言出来る!今のは、ラスボスなんかじゃない!ラスボスは、まだ存在する!そしてラスボスは、姿を現すタイミングを近くで伺ってる!」
「そんな!?」
「ラスボスってのは、そう言う存在なんだよ。」
「でも、アイツは自分から大魔王的な事を!」
「確かにアイツは自分から大魔王的な事を何度も何度も言ってた。だけど、大魔王的なヤツがラスボスだって誰が決めた?」
「それは・・・・・・ゲームってのは、そう言うものでしょ?ラスボスだと思ってたヤツがラスボスじゃなくて本当のラスボスがラスボスだと思ってたヤツの後に出て来るってパターンもあるかもしれない!しれないけど、ラスボスだと思ってたヤツがラスボスってパターンもあるんじゃないの!」
「確かに、大魔王的なヤツがラスボスってゲームも多く存在する。」
「だったら!」
「ゲーマーとしての俺の嗅覚が、アイツはラスボスなんかじゃないって感じてるんだよ。」
「じゃあ!ラスボスは一体どこにいるんだよ!」
「それが良いニュースだ。」
「居場所が分かってるの!?」
「ああ、ゲーマーとしての俺の嗅覚がラスボスの居場所をビンビン感じてるよ。」
「近くにいるの?」
「いる。」
「もし、逃げれるなら、あの出口まで全力疾走しようよ。」
「おそらくそれは、不可能だろうな。」
「え?そ、そんなに近くにラスボスはいるの?」
「ああ、そうだ。」
「ど、どこにいるの?」
「・・・・・・・・・お前。」
「はい?」
「ラスボスは、お前なんだろ。」
「え!?」
「お前がラスボスだ!」
「僕は、ラスボスじゃないよ!僕は、ガリ勉だよ!こんなあからさまなガリ勉がラスボスな訳がないじゃないか!」
「さあ!来い!」
「来ないよ!ちょっと待ってよ!僕達、友達だろ?」
「ああ、友達だ!親友と言っても過言ではないぐらいの友達だ!そしてラスボスだ!」
「ラスボスじゃないよ!僕を見てよ!ちゃんと見てよ!僕に大魔王的な要素なんかないじゃないか!」
「言っただろ?大魔王的なヤツがラスボスだとは限らないって!意外なヤツが犯人だったって推理小説みたいなもんだ!」
「これはあまりにも意外過ぎるよ!僕はラスボスじゃない!」
「間違いない!お前はラスボスだ!お前を倒せばゲームは終わる!」
「これはゲームじゃなくて現実なんだよ!」
「覚悟しろ、ラスボス。」
「ラスボスじゃない!」
「行くぞ。」
「や、やめてよ。絶対やめてよ?」
「カンチョー!」
「イターイ!?やめてって言ったのにー!」
「俺は、この世界を救う!」
「カンチョーで救われた世界の事も考えなよ!」
「世界を救うのに過程は意味無い!世界を救ったと言う結果に意味があるんだ!」
「何を言ってるの!?」
「カンチョー!」
「痛いってばーっ!」
「ラスボスめー!」
「ガリ勉だよー!」

第四百二十三話
「この世界は救う価値がある」

|

« 「第四百二十二話」 | トップページ | 「第四百二十四話」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/121942/56878153

この記事へのトラックバック一覧です: 「第四百二十三話」:

« 「第四百二十二話」 | トップページ | 「第四百二十四話」 »