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2015年3月

2015年3月 4日 (水)

「第四百五十五話」

「これを目の中に入れて下さい。」
「先生、これはナスですか?」
「それは、ナスです。」
「ナスを目の中に入れてどうするんですか?」
「ナスを目の中に入れると言う事は即ち貴方の病気が完治すると言う事です。」
「僕の病気って、風邪ですよね?」
「風邪ですね。」
「ナスを目の中に入れると完治するんですか?」
「ナスを目の中に入れると完治します。」
「本当にナスを目の中に入れると完治するんですか?」
「本当にナスを目の中に入れると完治します。」
「でもナスを目の中に入れなくても完治する方法はいくらでもありますよね?」
「でもナスを目の中に入れなくても完治する方法はいくらでもありますよ。」
「ナスを目の中に入れなくても完治する方法がいくらでもあるのに、何でナスを目の中に入れて完治させようとするんですか?」
「ナスを目の中に入れて完治させたいからです。」
「ナスを目の中に入れるって、とどのつまりナスのナス汁を搾って目の中に入れるって事ですか?」
「ナスを目の中に入れるって言うのは、ナスのナス汁を搾って目の中に入れるって事ではなくて、ナスをグリグリ押し込むって事です。」
「目が潰れるじゃないですか!」
「でも風邪は完治します!」
「顔、近くないですか?」
「完治するからです。」
「完治とこの顔の距離は関係なくないですか?」
「関係ないです。サッカーやりません?」
「風邪引いてるのに?」
「コンコン!」
「誰か来ましたよ?」
「先生の診療室なんですから、何で患者の僕に問い掛けるんですか。」
「きっと看護師が首から上のない人が来たって入って来ますよ。」
「そう言うの先に言っちゃっていいんですか?」
「ちょっと看護師の相手しなきゃなんでサッカー待って下さいね。」
「何で話がサッカーする方向に進んでるんですか!」
「どーぞ!」
「失礼します!」
「そんなに慌ててどうしたんだ?」
「先生!首から上のない人が来ました!」
「デュラハンかよ!」
「デュラハン?何ですか?デュラハンって?とにかく!自分の頭を手に持った首から上のない人が来たんです!」
「デュラハンかよ!」
「デュラハンって?」
「キミは、看護師なのにデュラハンを知らないのか?」
「看護師って、そのデュラハンって言うのを知らなきゃダメなんですか?」
「知らなきゃとかって問題じゃなくて、試験に出たろ!」
「そんな問題出ませんでしたけど?」

「時代か?」
「時代とかそんなんじゃなくて!時代とかどうでもよくって!首から上のない人が来てるんですってば!」
「馬に乗ってないか?」
「馬に乗ってませんよ!馬に乗ってたら完全にデュラハンじゃないですか!そしたらアタシも首から上のない人が来てるんですじゃなくてデュラハンが来てるんですって言いますよ!」
「デュラハン知ってんじゃないか!」
「知ってますよ!知ってましたけど、ここは知らないフリをしといた方が話がスムーズかと思ってそうしてたんですよ!」
「厄介だな。」
「厄介ですよ!頭を手に持った首から上のない人が来たんですから!これ以上の厄介はないですよ!」
「デュラハンの事じゃなくて、キミの事だよ。」
「何でアタシが厄介なんですか!」
「知ってるのに知らないフリをするからだよ。知ってるのに知らないフリする奴ってのはな。大概、相手よりも知識が豊富なんだよ。で、散々話を聞いといて心の中で相手が自分よりも知識が貧乏な事を笑ってんだよ。」
「みんながみんな、そんな陰険じゃありません!」
「よし!サッカーやるぞ!」
「やりませんよ!サッカー部でもないのに何でサッカーしないといけないんですか!捕まりますよ?死刑ですよ?ギロチンですよ?デュラハンですよ?」
「サッカー部じゃないからってサッカーしてデュラハンって、どんな国だこの国は!」
「この国は、先生が考えてる以上に厄介な国です。」
「帰国しようかなぁ?」
「先生はこの国の人じゃなかったんですか!?物凄いこの国顔っぽい顔してるのに!?」
「この国の人だよ!」
「じゃあ!帰国の使い方おかしいでしょ!」
「難しいんだな。帰国の使い方って。」
「帰国の使い方難しいって思った事ありません!そんな帰国とかサッカーとかどうでもよくって!首から上のない人が来てて!どうすればいいんですかって話ですよ!」
「どうして欲しいって言ってるんだ!手に持った頭は!」
「特に聞いてませんけど、やっぱり付けて欲しいんじゃないですか?元通りにして欲しいんじゃないですか?」
「何で聞いてないんだよ!まずは患者さんがどうして欲しいのかを聞くのが看護師だろ!」
「気持ち悪くて聞けませんよ!」
「仕事しろよ!」
「してますよ!してるからここに居るんじゃないですか!」
「居るからって仕事してるに直結しないだろ!ただ居るだけで給料貰えるなら私も明日から患者さんの相手しないで、ここに居るだけにするよ!読書してるよ!」
「はあ!?もういいです!他の先生に助け求めますから!失礼しました!」
「バン!」
「お大事にだろ!患者さんが居るんだから!すいません。捨て台詞のなってない看護師で。」
「いや、別に捨て台詞に重点置いてませんでしたから。」
「そうですか。」
「いいんですか?」
「何がですか?」
「いやだって、首から上のない人が来てるんですよね?行かなくていいんですか?」
「いいんですよ。どうせ嘘なんですから。」
「いやいやいや、こう言う場所でああ言う嘘付かないでしょ!」
「こう言う場所だからこそ、ああ言う嘘を付く連中がたまに来るんですよ。」
「今の誰だったんですか!?」
「看護師もどきです。」
「看護師もどきって何ですか!?」
「看護師もどきってのは医療用語で、一般的に言うとニセ看護師ですかね。」
「一般的にも言いませんよ!いや、それ以前に看護師もどきが蔓延ってる総合病院って、どうなんでしょうか?」
「そこ、気になります?」
「そこ、気になりますよ!」
「病院としても色々と対策してるんですけどね。看護師もどきホイホイとか、殺看護師もどき剤とか、看護師もどき駆除の業者にもお願いしてるんですけどね。なんせ、1人見付けると30人は居るって言いますからね。」
「ゴキブリ的な!?」
「まあ、世間一般で言うと家庭のゴキブリ事情と同じですね。ちゃんと働いてくれれば文句ないんですけどね。」
「働かないでしょ。看護師じゃなくて、看護師もどきなんですから!」
「次来たら無視しましょう。」
「ガッツリ絡んでましたけど、出来るんですか?」
「大丈夫!医者はその為の訓練を90日やりますから!」
「だとしたら成果ゼロじゃないですか!」
「ハハッ!」
「誉めてませんよ?」
「では改めて、サッカーやりましょうか!」
「だから、やりませんよ!」
「何で!?」
「どこの風邪引いた人間が病院にサッカーやりに来るんですか!薬を貰いに来たんですよ!風邪を治す為の薬を!」
「処方したじゃありませんか。」
「ナスだ!これはナス!しかも目の中にグリグリ押し込む用の!」
「コンコン!」
「また誰か来ましたよ?」
「だから何で患者に委ねるんですか!」
「きっとピッツァですよ。」
「いやだからそう言うの先に言っちゃっていいんですか?いや何でデリバリー!?まだ診療が終わってないのに腹ごしらえ!?」
「腹が減ってはサッカー出来ぬと言うじゃありませんか。」
「言いませんよ!しませんし!」
「あ!そのナス、トッピングに使いますか!」
「食べませんよピッツァ!」

第四百五十五話
「このあとナスは作者が美味しくいただきました」

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2015年3月11日 (水)

「第四百五十六話」

 短い話が書きたくて、気付くと僕は地球で一番、短い場所に辿り着いていた。ここは、何もかもが短くて、それをわざわざ文章で事細かに説明するほど僕は野暮じゃない。そんな愚かな行為は読み手の想像力への冒涜に過ぎないからだ。その想像通りの想像は確実に間違ってない。
「おい!」
僕がしばらく想像通りの地球で一番短い場所を想像と寸分の狂いもない事に驚愕しながらもその驚愕を表に出さずに歩いていると、短い公園の短い滑り台を短く滑って来た地球で一番短い場所に住む地球で一番短い50代の男に話し掛けられた。
「どうも。」
「ごめんごめん!珍しいなと思って、ついつい声掛けちまったよ!だってあれだぞ?ここに長い奴が来るなんて、300年ぶりぐらいか!」
「普通ですけどね。」
「まあ、そっちからしたらそれが普通なのかもしれないが、こっちからしたらそれは普通じゃないんだよ!ケタケタケタケタケタケタケタ!」
短い男が言う事は、そりゃあそうだって思ったけど、そりゃあそうだって簡単に片付けられないぐらいのここは、非現実だった。でもやっぱり、地球で一番短い場所の地球で一番短い50代の男も想像通りだったし、地球で一番短い50代の男の笑い方も想像通りだった。ここまで想像通りだと、むしろ想像しなくてもいいんじゃないかって思えてくるから不思議だ。因みにこれは書くまでもないとは思うけど、短いとは小さいを意味している訳ではない。小さい話が書きたかったら僕は地球で一番小さい場所に気付いたら辿り着いているだろうし、短い話が書きたいからこそ僕は今、気付いたら地球で一番短い場所に辿り着いているんだ。
「それで?」
「はい?」
「だから、わざわざこんな場所に長い奴が何しに来たんだ?まさか!?自殺か!?」
「違いますよ!その滅多によそ者が来ない場所で、よそ者を見掛けたイコール自殺志願者って発想、古いですよ。」
「古いか!」
「古いし陰湿ですよ。」
「陰湿か!」
「古いし陰湿だけど、とても正義感だと思います!」
「ありがとう!」
僕は、短い男と短い握手を交わした。
「で、何しに来たんだ?」
「僕は、短い話が書きたくて、気付いたらここに辿り着いていたんです。」
「なんだおい!支離滅裂だな!」
「はっきりでしょ!しっかりとした目的で今!この大地を踏みしめてるでしょ!」
「動物園には行ったか?」
「何ですか?急に?」
「いやだから、動物園には行ったかっての!」
「いえ、行ってません。」
「だったら行った方がいい!」
「その短い動物園に行けば短い話の創作意欲がモリモリ湧いてきますか!」
「それはアンタ次第だろ?」
「んまあ、そりゃあそうですけどね。何か特別珍しい短い動物でもいるんですか?」
「そりゃあ!アンタから見たらどの動物だって珍しいだろ!」
「そりゃあそうなんですけどね。でもやっぱり知ってる動物見たって、結局は短いゾウだ短いライオンだ短いキリンだって、気持ちが下がるじゃないですか。ああ、単に短い動物園だったってなるじゃないですか。」
「チンパンジーがいるぞ!」
「いや、僕が今口にした動物が僕の知る動物の全てじゃありませんから、もちろんチンパンジーも知ってます。」
「カバもか!」
「はい。」
「クマもか!」
「はい。」
「ラクダもか!」
「はい。」
「トラもか!」
「はい。」
「動物博士か!」
「こんな知識で動物博士になれるなら、動物博士になればよかった。」
「でなけりゃ園長か!」
「違いますよ!いつから飼育した事ある動物の話になってるんですか!じゃなくて、この場所特有のこの場所にしか生息してない短い動物がいたりするんですか?って事ですよ。」
「さあ?いるかもしれないしいないかもしれない。探すなら森に行くといい。」
「探してないんですよ動物!探さないんですよ珍獣!短い話が書きたくてここにいるんですから!」
「だったら図書館に行くといい。」
「なるほど!まずはこの場所の短い知識を得ると言う事ですね!」
「何かよく分からんけど、そう言う事だ!」
「何かよく分かってないのに図書館とか言わないで下さい。」
「ただし気を付けるんだぞ!」
「何かその短い図書館にあるんですか?」
「騒ぐとメチャクチャ叱られるからな!」
「全世界共通ルールだ!」
「じゃあ、俺はブランコしてから帰るから、機会があったらまた一緒にブランコでもしよう!」
「またって一度もご一緒してませんが、気持ちが短いブランコに行き過ぎでしょ。で、その短い図書館はどこにあるんですか?」
「この公園を抜けたとこにある。」
「分かりました。ありがとうございました。」
「おう!」
僕は、短いブランコで満面の短い笑みを浮かべる短い男が言うように短い公園を抜け、短い図書館へと辿り着いた。そして短い時間を忘れて短い図書館で短い本を短く読み続け、この地球で一番短い場所の短い知識を短く貪った。ふと気付くと僕は、地球で一番短い場所に、随分と長居していた。

第四百五十六話
「古典的オチの安定感」

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2015年3月18日 (水)

「第四百五十七話」

「どう?」
「どうって?」
ちょっとモダンで少しレトロで多少汚い観覧車、にカップル。
「だから、どう?」
毒を盛った女。
「だから、どうって別にとうもないよ。」
毒を盛られた男。
「こうなんか、死にそうって感じとかないの?」
「ないよ。別に。」
巻き起こる数分間のスペクタクル空想科学。

第四百五十七話
「毒を盛った盛られたなど」

「苦しみとかない?」
「ないよ。」
「今にも吐血しそうとかないの?」
「しないよ。さっきからなんだよ。なんで変な事ばっか聞くんだよ。」
「さっき、あそこで買い食いしたじゃん。」
「無邪気かよ!ランチな。」
「その時、サプリメントだよって言って上げたじゃん。」
「貰ったな。」
「飲んだじゃん。」
「飲んだな。」
「あれ毒。」
「毒ってなんだよ!なんで毒なんか飲ませるんだよ!」
「人ってさ。本当に死ぬのかなって思ってさ。」
「無邪気かよ!死ぬよ!」
「でもね。みんな人は、死ぬ死ぬ言うけど、私見た事ないんだよね。」
「なにが!」
「人が目の前で死ぬとこ。」
「はあ?」
「いやだからね。こんな事言ったら頭の少しおかしい女子って思われるかもしれないけどね。」
「この段階で少しおかしい女子って言えちゃう時点でだいぶおかしいだろ!」
「人って、本当は死なないんじゃないかって思うの。」
「病気だよ!即入院レベルの心の病だよ!」
「国がね。死ってイメージを植え付けてるんだと思うの。」
「なんのために?」
「人は死ぬんだぞ!って、死ぬから一生懸命生きろよ!って。」
「戦争とかで死んでるだろ!毎日毎日、病院で死んでるだろ!人!」
「だから、生まれてから一度も目の前で人が死ぬとこ見てないから、ピンと来ないんだってば!」
「おじいちゃんやおばあちゃん、死んでないのかよ。」
「おばあちゃんは生きてる。おじいちゃんは、死んだ。」
「はあ?」
「ん?」
「はあ?」
「ん?」
「死んでんじゃん!」
「でも、後日談だから目の前で死ぬとこ見た訳じゃないから。」
「後日談だろうが目の前で死ぬとこ見てなかろうが!死んでんじゃん!」
「嘘かもしれない。」
「嘘ってなんだよ!嘘って!」
「本当はどこかで生きてるのかもしれない。」
「死体を見たんだろ?」
「見た。」
「触ったりしなかったのか?」
「触った。」
「本当じゃん!紛れもなく真実じゃん!」
「ジャーナリズムってヤツ?目の前の真実は真実じゃない!真実を疑う事が真実への近道だ!」
「誰の受け売りだよ!」
「私のオリジナル。」
「受け売れよ!」
「とにかく、目の前で起こる事しか信用出来ないって事!目の前で起きる事だけが真実って事!」
「いやだから!おじいちゃん死んだんだろ!葬式したんだろ!」
「形式的には死んだのかもしれない。社会的には死んだのかもしれない。」
「それを人々は死と呼ぶんだよ。」
「でもあの時、頭の中まで確かめた訳じゃない。」
「なにを奇妙な事を言い出してんだよ!」
「つまりね。脳みそが頭の中にあったかなかったかは、分からないって事。」
「はあ!?」
「体の耐用年数が来た人間は、脳みそを抜き取ってそれを冷凍保存してロケットに乗せて宇宙空間を漂わせてるかもしれないって事!来るべき日に備えて!」
「ちょっと待て!」
「なに?」
「いくらでも奇奇怪怪な哲学を聞くから、とにかくまずは解毒剤をくれ!」
「なんで?」
「死ぬからだろ!このままじゃ死んじゃうからに決まってるだろ!」
「死んじゃえ!」
「無邪気かよ!とにかく無邪気なのかよ!」
「死ぬって証明してみせてよ!」
「だいたいなんで俺が死を証明しなきゃならないんだよ!死を体感したいなら自分で毒飲むなり高いとこから飛び降りるなりすればいいだろ!」
「言ったでしょ!目の前で起こる事が真実!って!」
「まさに目の前だろ!自らが体感してんたから!」
「戦争をジャーナリズムしてて、気付いたら自らが戦争してたなんてジャーナリズムがある?いい?そんなバカげたジャーナリズムなんかないの!それはジャーナリズムであってジャーナリズムじゃないの!」
「ジャーナリズム、ジャーナリズムって、お前ジャーナリズムじゃないだろ!おい!これって殺人なんだぞ?お前が俺を毒殺した事になるんだぞ?お前、殺人犯になるんだぞ!分かってんのか?」
「貴方は死なない。だから私は殺人犯なんかにはならない。と言うか、そもそもこの世に殺人犯なんていない。」
「診療室じゃないんだぞ!ここは観覧車だぞ!なんでこんな会話しなきゃならないんだよ!」
「いい?これは、人が死ぬ事の証明じゃないの!人は死なないって事の証明なのよ!」
「え?夢?俺は今、夢を見てるのか?ランチ食って観覧車乗って、本当の俺はお前の肩にもたれて寝てるのか?」
「夢に逃げるな!」
「真っ当な社会人みたいな事言ってんじゃねぇよ!いいからとっとと解毒剤出せ!」
「苦しい・・・。」
「苦しいか?首絞められて苦しいか?苦しいよな?さぞ苦しいよな?首絞められてるんだもんな!」
「苦しい・・・よ。」
「いいか?これが死ぬって事なんだよ!人は死ぬんだ!過去も現在も未来も!死にまくるんだ!だから早く解毒剤を渡せ!」
「・・・渡さない。」
「死にたいのか!」
「渡すもんか!」
「どこまでも無邪気かよ!」
「と言うか・・・解毒剤なんか・・・持ってないよ。」
「ふざけんな!このままじゃ二人とも死ぬぞ!」
「大丈夫だよ・・・人は・・・死なな」
「・・・死んでんじゃねぇか!おい!死んでんじゃねぇかよ!なんなんだよ!なんなんだよこれ!一体どんな意味があったって言」
そして間もなくこの観覧車に大きめの隕石が衝突して、地球がわりとヤバい。でもみんないろいろ頑張って大丈夫。毒を盛った盛られた、など。

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2015年3月25日 (水)

「第四百五十八話」

「勇気?」
「そう、勇気があれば何でも出来るって言うでしょ?」
「聞いた事ないぞ?」
「アタシも言った事ないけど。」
「じゃあ言うなよ。あのな?勇気があるとかないとかの問題じゃないと思うぞ。」
「いいえ、勇気があるとかないとかの問題ですっ!!」
「唾!?何でそんなおもいっきり唾飛ばす!?」
「勇気があるとかないとかの問題だからよ。」
「勇気と唾、関係ないだろ!って臭っ!?驚愕の臭さだな!お前、日頃何食って生きてんだよ!」
「勇気!」
「じゃあ、勇気食うのやめなさい。物凄く臭いから!もう二度と勇気なんか口にするな。」
「やめられない&とめられないのよ!」
「何で勇気にそんな中毒作用があるんだよ!」
「ハゲたくないわね。」
「ハゲたくないよ。そりゃあ、誰だってハゲたくないよ。」
「勇気でどうにかならないかしら?」
「勇気でどうにかならないから、ハゲるんだろ?」
「だからこう!もっと勇気で!もっと勇気でっ!!」
「唾!?で、もっと勇気って何だよ!勇気以上の勇気出したってハゲる時はハゲるんだよ。」
「でも凄く歳なのにハゲない人とかいるじゃない!」
「勇気の問題じゃなくて、そう言う遺伝子の問題なんだろ?」
「なら!その遺伝子があれば無敵ね!」
「無敵って何だよ!別に無敵じゃないだろ!ハゲない事が勝ち組じゃないだろ!」
「勝ち組よ。ハゲてない人間は、ハゲてる人間をバカにしてるもの!」
「どんな偏見だ!俺はハゲてる人をバカにした事なんか一度もないぞ!」
「それはアナタがハゲかけているからよっ!! それはアナタがハゲかけているからよっ!! 」
「何てデリカシーのない事を唾を飛ばしながら2回も言うんだよ!」
「いや、今のは最近はまって観てる探偵ドラマの探偵が言う決め台詞よ。」
「犯人バレバレか!」
「でも、みんな何かしら頭にかぶってるから分からないわよ?」
「第一話第二話ぐらいまでならいいけど、第三話ぐらいからその頭にかぶってるモノを最初に取っちゃえばいいだろ!」
「脳みそ丸出しになるわ。」
「頭蓋骨はかぶりものではない!」
「それにしても、あれね。」
何だよ。」
「この映画、つまらないわね。」
「流行りものだからな。こんなもんじゃないのか?流行りものの小説を映画化して、今をときめく清純派女優を脱がす。まあ、こんなもんじゃないのか?」
「今をときめく清純派女優が脱いでなきゃクソじゃない!」
「言い過ぎだろ!」
「アナタは男性だから今をときめく清純派女優が脱ぐだけでもこの映画を観る価値はあるかもしれないわよ!でもね?女性のアタシから言わせてもらえば、ゲリよ!ゲリ!」
「酷い悪口だな。」
「酷いのはゲリよ!」
「いや確かに酷いからゲリだけど、ゲリとかもうよくないか?」
「勇気があればゲリも見事な1本糞になるかしら!」
「いやとにかく茶の間でクソの話題とかいらないだろ!」
「この映画の主人公、勇気がないのよ。なさ過ぎるのよ。」
「パンツにサソリ入れたり、パンツにカニ入れたり、パンツにザリガニ入れたり、パンツにロブスター入れたり、結構勇気あるんじゃないのか?」
「何でそんなにパンツにハサミ系の生き物を入れたいのかと、アタシは言いたい!」
「みんな言いたいよ。いやでも、勇気はあるだろ。」
「パンツにチェーンソー入れるならその勇気、認めるわよ。」
「パンツに何かを入れるとこだけ抜粋するなよ!」
「だって、パンツに何かを入れる映画でしょ?」
「たまたまお前が観てる時だけパンツに何かを入れるだけだ!」
「たまたま観てる時だけで、パンツに何かを入れてるシーンにぶつかるって、それはもはやパンツに何かを入れる映画じゃない!」
「たまたま神懸かってるだけだ!」
「ならアタシは神懸りの無駄遣いね!返してよ!アタシの神懸かり!」
「どうやって返せばいいんだ!ちょっと話し掛けるなよ。雰囲気的にもうすぐ今をときめく清純派女優が脱ぐんだから!」
「エロ!エロね。」
「エロだよ。」
「え?開き直り?開き直りエロ?」
「別に開き直りじゃないよ。元々エロだよ。」
「じゃあ改名したら?ドスケベ変態河原エロ男、に!」
「何で、これしきの事で俺は氏名からエロ丸出さなきゃならないんだよ!」
「名前呼ばれるの恥ずかしくて病院行けなくなればいいのよ!」
「行くよ!」
「行くの!?」
「当たり前だろ!」
「呼ばれるのよ?何か待ってる時に都度呼ばれるのよ?ウンコ田ゲリ郎さーん!て!」
「名前変わってんじゃないか!いやでもそれでも行くよ。」
「凄いわね。アナタ、凄い勇気の持ち主だったのね。」
「勇気の問題じゃなくて誰だって病気を治療して欲しいだろ!」
「何か、尊敬するわ。」
「嬉しくない尊敬のされ方だな!」
「その時、アタシついて行かなくていい?」
「いいよ別に!」
「良かった!」
「いや病院について来なくていいけど、俺がウンコ田の時点でお前もウンコ田だからな。」
「アタシは、綺麗川美人子よ。」
「むしろそっちの方が恥ずかしいだろ!恥ずかしくて仕方ないだろ!名前負けにも程があるだろ!」
「じゃあ、目からビーム谷マヨネーズ好き子!」
「どんな名前だだし!どんな奴なんだだよ!もはや!」
「そのままよ。名は体を表すって言うでしょ?」
「出ないだろ!目からビーム!」
「アナタの前で出してないだけで、宇宙からの侵略者の前では出してるかもしれないじゃない!」
「どんだけこの映画に影響されてんだよ!チラチラ観てるのかと思ったらガッツリ観てたのかよ!」
「観てないわよ。原作読んでただけよ。」
「だったら、お前に言いたい事がある!」
「何?プロポーズ?」
「何でだよ!プロポーズしたからこそ今があるんだろ?」
「アタシ、プロポーズされたの?」
「記憶喪失か!って、映画の流れに沿って会話するのやめろ!そうじゃなくて!原作読んだお前にだからこそ言いたいんだよ!」
「コイツ死ぬわよ!」
「だから!そう言う先の展開を言うなって言おうとしたんだよ!」
「クライマックスが原作と同じだとは限らないじゃない。」
「クライマックスが原作と同じ場合も多々あるだろ?」
「えっ!?じゃあ、この主人公ラストに二度見するの?」
「だから言うなよ!って、ラスト二度見って何だ!」
「だから、実は主人公の方が二度見病でしたってオチよ。つまり最初の病院のシーンは、主人公の視点だったって事よ。」
「そんなシーンあったのか?」
「冒頭でしょ!」
「早送り的に観てたから分からん。」
「今をときめく清純派女優が脱ぐシーンだけが観たいだけか!」
「静に!!」
「何よ!」
「間もなく、脱ぐぞ!!」
「唾っ!!」

第四百五十八話
「内容とかどうだっていい」

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