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2016年7月20日 (水)

「第五百二十七話」

 とある会社の食堂です。
「ここ、いいか?」
そう言って、カレーライスが乗ったトレーをテーブルの上に置き、30代前半の女性の向かいの席に座る30代前半の男です。
「別に、いいけど?」
そう言って、カレーライスを口に運ぶ30代前半の女です。
「ちょっと、話があるんだ。」
「何?」
「話があるって言うか、聞きたい事があるんだ。」
「何?」
「聞きたい事があるって言うか、確認したい事があるんだ。」
「だから、何?」
「お前、俺の事、好きだろ!」
「ブゥゥゥゥゥ!!」
女は、真横のお偉いさんに口の中のカレーライスを吹いてしまいました。だけどそれは、男の突然の言葉に驚いた訳ではなく、会社で決められたそう言う時間だったからです。お偉いさんは、顔にかかったカレーライスを大事な書類で拭き取ると、食堂を後にしました。
「なあ?俺の事、好きだろ?好き、なんだろ?」
男の目は、自信満々でした。女は、カレーライスが乗ったトレーとカレーライスが乗ったトレーの間に置かれていたサバイバルナイフを手に取り、男の右目に突き刺しました。だけどそれは、女が精神錯乱して、食堂の社員を皆殺しにしようとしている訳ではなく、そう言う時間だったからです。
「いや、意味分かんないから。」
「絶対、好きだろ?」
そう言って男は、右目からサバイバルナイフを抜くと、女の左こめかみにそう言う時間だったから、そのままサバイバルナイフを突き刺しました。
「だから、意味分かんないから。」
「人を好きになるのに、分かる意味が必要か?」
「好きじゃないけど?この会話が意味分かんないって言ってんの。」
そう言うと女は、カレーライスを口に運びました。
「自分で気付いてないだけだろ?」
「ブゥゥゥゥゥ!!」
女は、そう言う時間だったから、真横のお偉いさんに口の中のカレーライスを吹き掛けました。お偉いさんは、それを大事な書類で拭き取ると、食堂を後にしました。
「あり得ないでしょ。好きを気付かないなんて。」
そう言うと女は、そう言う時間だったから、カレーライスの中からハサミを取り出し、それを綺麗に拭き取ると男の鼻の穴を一つにしました。
「あんなに俺の事を見てんのにか?」
「いや見てないから。」
「好きです視線で見てんのにか?」
「いや見てないから。見てたとしてら、それはアンタの真上の時計を見てただけだし、アンタの勘違いでしょ?」
そう言うと女は、こめかみのサバイバルナイフを抜き取り、そう言う時間だったから、男のほっぺたに突き刺しました。
「毎回毎回、あんなに両目でウインクして、好きですアピールしてんのにか?
「ブ
ゥゥゥゥゥ!!ブゥゥゥゥゥ!!」
女は、口の中のカレーライスを両真横のお偉いさん方に吹き掛けました。お偉いさん方は、それを大事な書類で拭き取ると、食堂を後にしました。それは、そう言う時間だったからです。
「瞬きじゃん!それは!」
「通常の二倍近く好きですってアピールだろ?」
「あのさ?アタシが違うって言ってんだから違うし、それでもあーだこーだ言うなら、はっきり今、言うよ。アタシは、アンタが嫌い!大嫌い!」
「照れの感情が物凄いからって、真逆の感情で抑えつける事ないんだぜ?」
「バン!」
そう言うと男は、背広の内側から銃を取り出し、そう言う時間だったから天井に発射した。
「ブゥゥゥゥゥ!!」
女は、そう言う時間だったから、口の中のカレーライスを真後ろのお偉いさんの後頭部に吹き掛け、それを大事な書類で拭き取ったお偉いさんは、食堂を後にしました。
「ねぇ?いい加減にしてくれない?大嫌いだって言ってるでしょ?」
「大好き?」
「大嫌い!」
「大好き?」
「大嫌い!」
「大好き?」
「大嫌い!気持ち悪いのよ!」
「気持ち、悪い?」
「そう!気持ち悪いし気色悪いし気分悪いわよ!だいたい人がランチを楽しんでるってのに何なの?気持ち悪いし気色悪いし気分悪い事を言い出して、何様?二度とアタシに話し掛けな」
男は、チェーンソーで女の首と胴体を切断しました。食堂にいた人間は、その光景を見るなり、一斉に食堂から逃げ出しました。なぜならそれは、そう言う時間ではなかったからです。この事件がきっかけとなり、叔父さんの会社は今、倒産寸前です。でも、姪ってだけの完全なコネクションで入った会社ですが、私はこの会社が大好きです。これから一体、どんな困難が待ち受けているか分かりませんが、必ず社員全員で乗り越えて会社を建て直してみせます。

第五百二十七話
「新しい朝の連続のドラマ小説」

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