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2016年9月14日 (水)

「第五百三十五話」

「おばちゃん!」
「何だ!クソガキ!」
「デブ!」
「だからどうした?デブが犯罪か?デブが法律で裁かれるか?デブは国外追放か?」
「難しくて4歳児には何を言ってるのか分からないよ!」
「何を言ってるか分からない答えが返ってきてうろたえるならば、そもそもが話し掛けるな!このクソガキ!」
「おばちゃん!」
「性懲りもなく何だ!クソガキ!」
「厚化粧!」
「だからどうした?厚化粧が犯罪か?厚化粧が法律で裁かれるか?厚化粧は国外追放か?」
「だから難しくて4歳児には何を言ってるのか分からないよ!」
「アタシに言わせれば、何を言ってるか分からない答えが返ってきてうろたえるクソガキなんかにこの国の未来は託せないから、一生地下でこの国の為に働いてればいいのさ!」
「おばちゃん!」
「懲りないクソガキだね!何だ!クソガキの中のクソガキ!」
「クソガキの中のクソガキ?それって凄く偉いの?ねぇねぇ!クソガキの中のクソガキって、何かそれって物凄く強そう!」
「強い訳ないだろ!ましてや偉い訳がないだろ!クソガキの中のクソガキってのは、クソガキとして下の下の下の下だって事さ!」
「それも難しくて4歳児には何を言ってるか分からないよ!」
「何を言ってるか分からないなら、3歳児からやり直せ!」
「おばちゃん!」
「不毛だね!とにかく無駄な時間ってヤツの何でもないね!何だ!クソガキ!」
「おじちゃん!」
「だからどうした?おじちゃんみたいなおばちゃんが犯罪か?おじちゃんみたいなおばちゃんが法律で裁かれるか?おじちゃんみたいなおばちゃんは国外追放で、おばちゃんみたいなおじちゃん残れるのか?」
「今のは今日一難しくて4歳児には何を言ってるのか分からないよ!」
「何を言ってるか分からないんだったら!何を言ってるか分からないって自分の心の中だけで思っとけ!それをわざわざ口に出すな!そんな事を言われたって少なくともアタシは、そう言われて4歳児にも分かるように言葉を選び直して話をするタマじゃないよ!アタシはね!何を言ってるか分からない事を言い続けるよ!とことん何を言ってるか分からないって言ってくるクソガキには、何を言ってるか分からない答えを言い続けるよ!ポリシーだからね!それがアタシであって、アタシであり続ける為に必要不可欠なのさ!」
「4歳児には、難しくて何を言ってるか分からないんだってば!!」
「怒るな!そんな事で怒ってたら、この先の人生、どうやって生きて行くつもりなんだい!理不尽に立ち向かえ!不条理の中をもがけ!自分が理解出来ないからって怒るとか動物以下のミジンコ以下の存在だね!ホント、このクソガキはさ!」
「やったー!」
「今の会話の一体どこに、そんな飛び上がって地面を転げ回るほどの喜びの要素があったんだい?」
「僕はね!おばちゃんにね!ミジンコって言わせる為に!その為だけにこの世に生まれて来たんだよ!長かったなぁ!この4年間!回りの大人達は、もっと時間が掛かるって言ってたけど!長い人では、僕が15歳になるまで無理だって言ってたけどさ!見てよ!4歳でやり遂げたんだよ!どう?おばちゃん!凄くない?凄いよね!凄過ぎて声も出ないよね!分かる!その気持ち分かる!」
「すいません。64歳のおばちゃんには、難しくて何を言ってるか分からないです。」

第五百三十五話
「4歳児の勝ち」

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