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2017年10月 4日 (水)

「第五百九十話」

 ここは、地球の危機を管理する機関。地球危機管理局の局長室。
「局長!」
「おう!誰かと思えば、大統領じゃねぇか!久し振りだな!」
「挨拶なんかどうでもいいです!局長!どう言う事です!」
「挨拶は、大事だぞ?まあ、そこに座りなよ。」
「局長!どう言う事です!」
「そればっかだな!まあ、とりあえずコーヒーでも飲むか?」
「コーヒーなんかいいですから!私の質問に答えて下さい!」
「朝のコーヒーは、大事だぞ?ん?質問?質問って何だ?」
「あと20日で、地球に巨大隕石が衝突すると聞きました!どう言う事です!」
「ん?まんまだが?あと20日で、この地球に巨大隕石が衝突する。そして、地球は終わる。」
「終わる!?」
「ああ、終わる。綺麗さっぱり跡形もなく終わる。がっはっはっはっはっ!」
「笑い事じゃない!どう言う事なんですか!そもそも何で大統領の私にすら、こんな最重要な報告がないんですか!」
「大統領どころか、局でも一部の人間しか知らない事だ。一体どっから洩れたんだ?アイツか?」
「局長!貴方は、こんな最重要な事を隠そうとしてたんですか!」
「隠してたって、人聞きが悪いなぁ。」
「現にこうして隠してるじゃないですか!」
「隠してねぇよ!」
「20日後に地球は木っ端微塵に消滅する!対策はない!だから世界に混乱を招かない為に隠していた!そうではないって言うんですか!」
「ああ、そうだよ。大統領。」
「では、何か対策があっての事なんですね!」
「ああ、そうだ。むしろ、対策があるんだったら、わざわざ世界に混乱を招くような発表をしなくたっていいだろ?」
「・・・・・・。」
「コーヒー?飲むかい?」
「・・・お願いします。」
「まあ、これでも飲んで落ち着きな。」
「ありがとうございます。それで?この絶体絶命の打開策は、一体何なんですか?」
「我々、危機管理局は、待ってんだよ。」
「待つ?何をですか?」
「ヒーローをさ。」
「ヒーロー?」
「ああ、ヒーローだ。」
「ん?」
「ん?」
「具体的にヒーローとは?」
「ヒーローは、ヒーローだろ。大統領だって、子供の頃に憧れたりしただろ?」
「ヒーローって言うのは、コミックに登場するようない言うヒーローの事ですか?」
「ヒーローって言ったら、そう言うヒーローだろ。」
「人間の力で何か巨大隕石をどうにかするって話じゃなくて、いるかいないか、いやむしろ100パーセントいないヒーローの事ですか?」
「人間の力じゃあ、もうどうにもなんねぇよ。」
「ちょ、ちょっと待って下さい。えっ?どう言う事ですか?」
「いいか?大統領。この地球のピンチを救うヒーローって奴はな。地球が最大限にピンチにならねぇと姿を現されない奴なんだよ。」
「何でそんな事が分かるんですか!」
「ヒーローって奴は、そう言うもんだろ?」
「だからそれは!コミックの中の話じゃないですか!」
「いやそれは違う。そもそもなぜ?人間がその発想に辿り着いたのか?って話だ。つまりは、コミックに登場するようなヒーローって奴は、何度も何度も地球誕生から今まで、地球のピンチを救って来たって話だ。実在するんだよ。ヒーローって存在は。」
「そんなバカな!?」
「こうして人間は、地球が最大限にピンチな状態に陥った時の為に、危機管理を伝えてってるって訳だ。コミックって方法を使ってな。」
「なら、我々が今、出来る事と言ったら?」
「こうして美味いコーヒーを飲んで、ヒーローの登場を待つ!それだけだ!」
「すぐにミサイル発射の命令を!」
「待て大統領!そんな事をしたって無駄だ。この地球上の全てのミサイルを発射したとこで、どうにもなんねぇ。むしろミサイルの影響で巨大隕石衝突前に地球は滅びるだけだ。人間には、どうする事も出来ねぇんだよ。」
「・・・・・・。」
「なあ?大統領?」
「何ですか?」
「一体どんなヒーローが現れると思うよ?」
「はあ?」
「俺はなぁ?やっぱりベタな奴が現れると思ってんだよ!がっはっはっはっはっ!」
「私は、こんなに地球がピンチなんだから、複数だと思います。」
「おっ!大集結って奴だな!」
「はい。もう、メチャクチャたくさん集まっちゃう感じです!」
「がっはっはっはっはっ!そりゃあ、いい!見物だ!」
「あはははははははっ!」
「がっはっはっはっはっ!」
「ははははははははっ!」
「がっはっはっはっはっ!」
「はははははは・・・。」
「ん?どうした大統領?」
「って、そんな訳ないだろっ!」
「・・・まあ、20日後には分かる事だ。」

第五百九十話
「そして、20日後」

 ここは、地球の危機を管理する機関。地球危機管理局の局長室。
「局長!」
「おう!誰かと思えば、大統領じゃねぇか!20日ぶりか?」
「巨大隕石がレーダーから消えたって本当ですか!」
「ああ、本当だ!」
「じゃあ!」
「ああ、地球の危機は去ったよ。」
「本当にヒーローが現れたんですね!」
「その事なんだがな?大統領。」
「何ですか?」
「正直、何でレーダーから突然、巨大隕石が消えたかは、不明なんだ。ヒーローかもしんねぇし、そうじゃねぇかもしんねぇ。まあでも何だ!地球の危機は去った事実は変わりねぇ!」
「そうですか。少しヒーローに期待したんですけどね。」
「がっはっはっはっはっ!20日前は、あんなに青ざめてたのにな!」
「それは言わないで下さいよ。」
「でだ、大統領?来たついでに言っとくが、40日後に今度は、超巨大隕石が衝突する!」
「ええーっ!!」

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