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2017年11月22日 (水)

「第五百九十七話」

「終わったのか?」
「ああ、どうやら終わったみたいだ。」
「乗り越えられたのか?俺達は?」
「これを奇跡って言うんだろうな。」
「地球最後の日、それを乗り越えられたのか!」
「そうだ。」
「やったぁぁぁぁぁぁぁ!!助かったんだ!俺達!」
「手を放すな!」
「すまん。」
「そうだ。俺達は、奇跡的に乗り越えられた。」
「・・・そうだな。」
「想像を超える数の人間が死んだ。」
「・・・・・・。」
「もしかしたら今、地球上で生きてる人間は、俺達だけかもしれない。いや、生きてる生物は、俺達だけかもしれない。」
「だけど、奇跡的に地球最後の日を乗り越えられたのが博士で幸運だった。」
「・・・・・・。」
「押すんだろ?」
「・・・いや押さない。」
「なっ!?バカな!?こんな時にジョークを言ってる場合じゃないだろ!」
「こうなってみて、初めて気付いたんだよ。いや、地球最後の日なんて、迎えてみなければ何も分からない。俺は、希望と呼ばれた。救世主と呼ばれた。だがどうだ?運命の地球最後の日を乗り越えて、運命に逆らう気がなくなった。」
「何を言っているのか分かってるのか!自分が何を口にしてるか!博士!」
「恐いんだよ。」
「恐い?」
「地球が決めた運命を俺がねじ曲げる事への恐怖だ。そして、地球が決めた運命なら、それを尊重すべきなんだと言う敬意。」
「・・・何を言ってるんだ!博士!」
「こんなモノは!この世から消滅させるべきなんだ!」
「なっ!?バカな!?地球再生ボタンをマグマに放り投げるなんて!?」
「これでいい。運命を受け入れよう。」
「・・・・・・。」
「さて、この道は一体どこまで続いているのだろうな?」
「・・・何て事を。」

第五百九十七話
「シーソートロッコ」

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