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2018年1月10日 (水)

「第六百四話」

「おい、カメ。」
「何だ?カエル。」
「誰が、カエルだよ。」
「誰がって、お前がだよ。」
「俺は、カエルじゃない。」
「カエルじゃない!?どっからどう見てもカエルのお前がカエルじゃないとしたら、一体何なんだよ。」
「神だ!」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・神だ!」
「カエルだろ!ずっとカエルだったろ!それが何で急に神様なんだよ!」
「でもアレだぞ?こう言うのって、以外と急だぞ?そんな何か段階を踏んでって訳には現実は行かないぞ?」
「何を言ってんの?」
「だから、俺はカエルじゃなくて、実は神だって言ってんの!」
「じゃあ、その姿じゃなくて、本来の姿で言ってくれよ。」
「本来の姿もまんまパターンのヤツだよ!」
「はあ!?」
「いやだから!姿が変化するパターンもあるけど、そうじゃなくてまんまのパターンもあるだろ?そのまんまのパターンのヤツだよ!」
「何でキレてんだよ!」
「そりゃあ、キレるだろ!神だって言ってんのにカメが信じないんだから!そりゃあ、神だってキレるよ!お前アレだぞ?そんなんだったら、カエルにしちゃうぞ?」
「カエルがカエルにしゃうぞって、自分で自分の価値下げてる発言だろ!」
「いや、カメよりカエルの方が上だよ。それを踏まえてのカエルにしちゃうぞ発言だろ!」
「優しっ!?上にしてくれちゃうんだ!優しっ!?」
「神だからな!」
「んまあ、上だか下だかそんなのは関係なしで、お前が俺を本当にカエルに変えられたら、それはそれでお前が神様だって信じるよ。」
「よし!あ、でもお前アレだぞ?一回カエルになったら、カメに戻れないからな?」
「何でだよ!」
「何でもだよ!」
「カメをカエルに出来んだから、カエルをカメに出来んだろ!」
「カエルをカメに出来るけど、一回カメからカエルになったカエルをカメにする事は出来ないんだよ!それはもう、そう言う事なんだよ!」
「そんな断言されちゃったら何も言えないよ!ああ、そうなんだって感じだし、やっぱりかって感じだよ!」
「やっぱりかって?」
「だから、やっぱりウソかって事だよ。」
「ウソじゃない!ホントに一回カエルにしたカメを元に戻せないんだよ!」
「いやいやいや、そこじゃなくて!」
「どこ!」
「お前が神様だってとこだよ。」
「いや、どこ疑ってんだよ!的外れも甚だしいな!」
「的中中の的中だろ!」
「はい?神が神って言ってんだぞ?そしたらそれはもう、神だろ!」
「んじゃあ、もう面倒臭いから神様でいいや。」
「何だよそれ!」
「何だよそれって、ならどうすればいいんだよ!」
「もっと崇め奉れよ!」
「何でだよ!」
「神だからだ!」
「どうやって!」
「ありがたやありがたやって!」
「ありがたやありがたや!」
「お前さぁ?」
「何だよ!」
「そんな怒り任せに、ありがたやありがたやするヤツがいるか?」
「ありがたやありがたや、これでいいか?」
「お前さぁ?」
「何だよ!」
「そんな鬱陶しさ大爆発で、ありがたやありがたやするヤツがいるか?甲羅を純金にしちゃうぞ?」
「やめろ!速攻で捕獲されるだろ!」
「じゃあ、ちゃんと崇め奉れよな!」
「何で、崇め奉りを神様が自ら強要して来んだよ!」
「信仰心だ!」
「はあ!?初対面の神様に信仰心もクソもないだろ!」
「だって、お前がカメでいられるのは、俺のお陰なのに?俺のお蔭様なのに?」
「そうなの!?」
「そうだよ!そうだろ?」
「俺に聞くなよ!知らないよ!」
「お前アレだな?まったく、これっぽっちも俺を崇め奉る気がないだろ!」
「ないよ!」
「甲羅をダイヤモンドにしちゃうぞ?」
「やめろ!速攻で捕獲されるだろ!」
「なら、日頃の感謝をたらふく込めて、ありがたやありがたや、しないとだろ?」
「・・・ありがたやありがたや。」
「まあ、まあいいや。」
「で?」
「で?って?」
「いや、何なのかなって?」
「何なのかなって?って?」
「いやだから、この無駄な時間は、何なのかなって話だよ。」
「無駄?お前、神との対話の時間を無駄だって言うのか?世の中には、神と対話したくても出来ないヤツらがたくさんいるって言うのに、それを無駄な時間だと!?」
「神様じゃないじゃん!」
「はあ?神だろ!どっからどう見ても神だろ!」
「カエルじゃん!」
「だから!カエルの姿の神だろ!」
「カエルの姿の神様は、それはもはやカエルじゃん!自分は神様だって言い張るカエルじゃん!」
「俺は頭がおかしいのか!」
「違うのか?」
「違うだろ!」
「だとしたら、恐ろしく暇か?」
「確かに、恐ろしく暇だ。それは否定しようもない。こんな平和な場所で、平和過ぎる場所で、恐ろしく暇じゃない訳がない。ただ、だからって暇潰しでこんな話をしてる訳でもない!」
「じゃあ、俺じゃなくて木にでも話し掛けてればいいだろ?」
「俺は頭がおかしいのか!」
「違うのか?」
「違うだろ!」
「ありがたやありがたや。」
「どのタイミングで崇め奉ってんだよ!」
「いいだろ?崇め奉るのは俺のタイミングだろ?俺が崇め奉りたい時に自由に崇め奉る!それが崇め奉りだろ?ありがたやありがたや。」
「いや何かバカにされてる気分なんですけど?」
「ありがたやありがたや。」
「やめろ!無闇矢鱈に崇め奉るな!」
「ありがたやありがたや。ありがたやありがたや。」
「ありがたやありがたやありがたやありがたや!ありがたやありがたやありがたやのありがたや!ありがたやありがたやありがたやでありがたや!」
「何で崇め奉り返しして来んだよ!」
「崇め奉りには崇め奉り返し!それが伝統だろ!」
「どこの!」
「この池のだ!」
「ありがたやありがたやありがたやありがたやありがたやありがたや!」
「やめろ!崇め奉り返し返しは!崇め奉られる身にもなれ!ありがたやありがたやありがたやからのありがたや!」
「もういいよ!どんな無駄な時間の使い方だよ!最強クラスの無駄な時間だよ!」
「ありがたや×百億!」
「オタマジャクシかよ!」
「俺、今年神ブームが来ると思うんだよ。」
「ないんだよ!神様にブームなんてそう言うのは!ずーっとブームなの!」
「じゃあ、神やめた!」
「習い事感覚か!」
「じゃあ、また明日!」
「自由だな!また明日。」

第六百四話
「明日は悪魔になるカエル」

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