« 2018年8月 | トップページ | 2018年10月 »

2018年9月

2018年9月 5日 (水)

「第六百三十八話」

「ボス!」
「何だ。」
「ボス!!」
「何だよ!」
「ボス!ボスボスボス!」
「イヌか!オレは!何だ!どうしたんだ!街で何か揉め事か?」
「そんな訳ないでしょ!ボス!」
「そんな訳ない訳ないだろ!街ってのは、常に揉め事だらけだろ!街だから揉め事だらけなのか?揉め事だらけだから街なのか?それは誰にも分からない!」
「何を言ってるんですか!ボス!」
「街論だ!」
「ボス!!!」
「何だよ!!!」
「意味が分からない!!!」

「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・それにしても今日は、妙に街が静かだな。」
「ボスが気に入らない人間を殺しまくるから、街にはボクとボスだけになっちゃいました。」
「あっそ!」

第六百三十八話
「ボクとボス、ボスとボク」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年9月12日 (水)

「第六百三十九話」

「お父さん!娘さんを僕に下さい!」
「だ、誰だキミは!?」
「僕は!お父さんから娘さんを貰いに来た者です!」
「な、何だと!?つつつつつまりは、あれか!娘の彼氏って事か!?だが、普通はあれじゃないのか?こう言うの初めてだから、テレビや小説からの情報になってしまうが、この場に娘も同席するもんなんじゃないのか?」
「そうなんですか!?」
「確実に、絶対にそうかどうかは分からんよ。でも、娘の彼氏が一人でやって来て、娘さんを僕に下さい!ってのは、初めて見たよ!」
「僕もそれは考えたんですよ。」
「なら、娘と話し合ってもう一度来るのが筋なんじゃないか?こっちも急に縁側で足の爪を切ってる最中に庭から現れてビックリして深爪しないで済むしな。」
「なるほど!でも、お父さん!それには少し無理難題の高い壁がそびえ立ちます!」
「少しなんじゃないのか?で?その無理難題の高い壁ってのは、何だ?」
「それは僕が娘さんの彼氏じゃないからです!」
「ん?すまん、もう一度頼む。」
「それは僕が娘さんの彼氏じゃないからです!」
「すまん、もう一度。」
「それは僕が娘さんの彼氏じゃないからです!」
「・・・・・・ちょっとこれまでの一連の流れを整理してみようか。」
「してみましょう!お父さん!」
「ちょっと横に座ってくれるか?」
「座りましょう!お父さん!」
「え?娘さんの彼氏じゃない。」
「はい!お父さん!」
「庭から現れて、娘さんを僕に下さい!って言った。言ったよな?」
「言いました!お父さん!」
「強盗じゃん!」
「強盗って!?お父さん!今まさに塀の向こう側を警察官が通ったら来ちゃうじゃないですか!最悪、僕は身柄を拘束されちゃうじゃないですか!」
「それがハッピーエンドだろ。」
「どこがハッピーエンドなんですか!僕とお父さんのハッピーエンドは、結婚式じゃないですか!それを、それだけは絶対に忘れないで下さい!」
「娘の彼氏じゃないんだろ?」
「娘さんの彼氏じゃありません!お父さん!」
「強盗じゃん!」
「それやめましょう!お父さん!本当に警察官が来ちゃますから!何でこんな善良な市民の僕が強盗なんですか!」
「だってそうだろ?そうなるだろ?」
「なりませんよ!お父さん!」
「ちょっと話を進める前に、そのお父さん!って言うのやめようか。」
「何でですか!お父さん!」
「キミが娘の彼氏ならまだしも!そうじゃないからだ!強盗だからだ!」
「お父さん!本当に強盗はやめて下さい!」
「なら!お父さんをやめろ!でないと私は、強盗と言い続けるぞ!」
「分かりました。お父さん。」
「強盗!」
「分かりました!やめます!だから、強盗もやめて下さい。」
「でもな?彼氏でもないのに娘を貰いに来るって、強盗だろ?」
「別に僕は、娘さんを盗みに来た訳じゃありません!貰いに来たんです!」
「骨董品じゃないんだからさ!じゃあ、娘を上げようなんてなる訳がないだろ?」
「いくらですか?」
「キミは!キミってヤツは!世の中の娘さんを僕に下さい!を何だと思ってるんだ!」
「でも今、お金を要求されましたよね?」
「してねーよ!違うだろ!全然話が違うだろ!彼氏じゃないんだよな?」
「はい。」
「今、娘に彼氏がいるかいないか私は知らない!だがな?キミにここで娘を上げちゃって、今夜娘が明日彼氏を連れて来るなんて言われたらどうすればいいんだ?いやいや、今日の昼間にお前を上げちゃったよって言えばいいのか?」
「はい。」
「はい、じゃねーよ!深く頷いて、はい、じゃねーよ!あのさ?全くだよ!全く意味が分からないんだよ!何なんだよこの状況は!何で縁側でのんびりと足の爪を切ってたら、いつの間にやらこんな不条理な展開に巻き込まれてんだよ!」
「落ち着いて下さい。頭の血管がぶっ壊れてぶっ倒れちゃいますよ?」
「もしかしたら、その方が幸せなのかもしれない。」
「違います!僕と貴方の幸せは、結婚式です!どうかそれだけはお忘れなきように。」
「キミはあれか?凄く真面目なヤツなのか?もしかして、娘と付き合う前に父親の許しを貰いに来た大真面目なヤツなのか?」
「違います!」
「違った!?なら、ただの大迷惑野郎か!」
「違います!僕は、物凄く結婚願望の強い男です!」

第六百三十九話
「操り人形で、娘さんを下さい大作戦」

「で?」
「で!めでたくアタシ達は、ゴールイン!」
「本当に?本当にこんなので結婚の許しが貰える?」
「大丈夫だって!アタシのパパって、物凄い変わり者だからさ。これぐらいやんないとダメなんだって!」
「今の話の中じゃ、随分とまともな人だったけど?」
「一見そう見える人がそうじゃないんだって!殺人犯とかそうでしょ?」
「いや、あれはよく知らない隣人のインタビューとかだろ?」
「まあ、まあまあ、いいじゃんいいじゃん!細かい事は気にしない気にしない!アタシ達の目的は結婚式なんだからさ!」
「一つ今ので気になったんだけどさ。」
「なあに?」
「何で僕、彼氏じゃない設定?」
「え?」
「え?」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年9月19日 (水)

「第六百四十話」

「格好つけるな!」
「格好つけてない!」
「格好つけてるだろ!」
「格好つけてない!」
「じゃあ、何か?それが自然体だって言うのか?」
「そう!これは自然体の俺!」
「自然体の俺!って言いながらポージングを決めてんのに、それを格好つけてないと言うのか!」
「そう!これは自然体の俺!」
「ふざけんな!そんな自然体があってたまるか!」
「あるんだから仕方ないだろ!」
「お前はあれか?会話の最後にポージングを決めないと死んじゃう病か?」
「俺は!会話の最後に!ポージングを決めなくても!死なない病だ!」
「どんな病だ!なら全人類その病だ!とにかく今だけは、格好つけないでくれるか?」
「だから!俺は!格好つけない!俺は!格好つけてない!」
「何でクルクル回ってポージングなんだよ!いないだろ?そんなヤツ!見た事あるか?そんなヤツ!見た事あるとすればフィクションの世界でだ!そんなヤツ!」
「一度やってみればいい!」
「はあ?」
「この快感を味わってみればいい!」
「快感?何か?お前は、快感を得る為にポージングをしてんのか?」
「そうだ!」
「でもそれは、ポージングを決めると格好いいと思ってるからだろ?」
「違う!!」
「青天の霹靂ぐらい怒るな。」
「そんな上辺だけのもんじゃなく!もっともっと!もっともっと!もっともっと!奥深いもんだ!」
「そうなのか?やってる方は快楽かもしれないけど、やられてる方は不快楽極まりないけどな。」
「四の五の言わずに!とにかくやってみればいいじゃないか!」
「やらない!」
「なぜさ!」
「俺は、自分が快楽になる為に他人を不快楽にしたくない!」
「同意見だ!」
「握手をすんな!ポージングを決めて両手で握手をしてくんな!イライラする!」
「カルシウム不足じゃないか?」
「ポージングを決めてまともな事を言うな!イライラの原因は十中八九お前だ!」
「やれやれ。」
「何だよ。」
「どうやら刑事さんとは地球が五回大爆発しても分かり合えないんだなと思ってさ。」
「下着泥棒が偉そうに取調室でポージングを決めて地球大爆発五回もさせてんじゃねぇよ!」
「刑事さん!」
「何だよ。指を差すんじゃないよ。」
「俺は!下着を泥棒なんかしてない!」
「してんだろ!お前の家からは体育館いっぱいになるぐらいの下着が出てきたし!何よりも現行犯逮捕だろうが!」
「刑事さん!俺が下着を泥棒したんじゃない!下着が俺を泥棒したんだ!逮捕すべきは!体育館いっぱいの下着達だ!」
「はあ?お前さぁ?自分で言ってて何とも言えない違和感を感じないのか?しかもだぞ?それで俺が納得するとでも思ってんのか?」
「刑事さん!」
「何だよ。指やめろ!」
「俺が下着を泥棒したんじゃない!下着が俺を泥棒したんだ!」
「いやだから!どう言う状況?それって、どう言う状況ですか?」
「それについて語るには、少し長くなるから刑事さん!ここは一度休憩と言う事で、とりあえず一緒にクラムチャウダー!」
「何でお前とクラムチャウダー?そもそもお前と一緒に飯なんか食いたくねぇよ!イライラする!」
「とりあえず一緒にご機嫌にクラムチャウダー!」
「不機嫌だわ!ゲボ出るわ!」
「二度味わうとは!なかなかやるな!刑事さん!」
「牛か!俺は!」
「とりあえず一緒にご機嫌にタップダンスでクラムチャウダー!」
「食えるか!大火傷だわ!あのな?気持ちは分かるが、無駄に長く伸ばしても同じだぞ?悪足掻きしないで素直に下着泥棒を認めたらどうだ?」
「刑事さん!」
「何だよ。」
「認めたら死刑じゃない?」
「認めても一緒!」

第六百四十話
「死刑一択刑罰平等制度」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年9月26日 (水)

「第六百四十一話」

「どこまで行くの?」
「どこまでもさ。」
「いや、いやいやいや、どこまでもって、車にも限界があるでしょ。何?じゃあ、この車は宇宙の果てまで行けるの?」
「そうだ。」
「んなバカな!そんな訳ないじゃない!何で?どうしてそんな嘘を吐くの?」
「嘘?」
「そうよ!何でそんなどうしようもない嘘を吐く訳?」
「ちょっと待った!」
「んんんん!?って、何でおもいっり口押さえた!?そんな前代未聞の止め方ある!?もう少しで殺人事件よ!?」
「なぜ、俺が嘘を吐いてるって思うんだ?」
「なぜって、宇宙の果てまでこの車で行ける訳がないからよ!」
「だからそこだよ!」
「そこ?」
「なぜ、この車で宇宙の果てまで行けないって決め付けてんだ?」
「決め付けとかじゃなくて、事実じゃん!」
「事実じゃない!」
「え?じゃあさ!じゃあさ!本当にこの車で宇宙の果てまで行けんの?」
「行けなかったら始めから行けるなんて言わないだろ。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・何だよ。」
「何で無言だからって目潰ししようとする?いや、凄い嘘を吐く人だなって思ってさ。いや、凄い吐いた嘘を子供のように何の証拠もなく事実にしようとしてるなって思ってさ。」
「だから!俺が嘘を吐いてるって証拠はどこにもないだろ?」
「え?いいの?」
「何がだよ。」
「言っちゃっていいの?」
「何をだよ。」
「あの禁断の一言を言っちゃっていいの?」
「禁断の一言?」
「イエス!」
「ああ!言えるもんなら言ってみろよ!禁断の一言!」
「じゃあ、言うわね。」
「どーぞ。」
「なら、今から宇宙の果てまで行ってみてよ!」
「いいぜ!」
「いいの!?」
「いいよ!」
「え!?いいの!?」
「いいって言ってんだろ!」
「え!?大丈夫なの!?ここまで嘘を貫き通して大丈夫なの!?」
「あのさぁ?」
「何その呆れ顔?」
「お前は、もっと人生を楽しい方向で考えられないのか?」
「と、言いますと?」
「宇宙の果てまで行けるって言ってんだぞ?じゃあ、宇宙の果てまで行ったら、一体何をしようかなぁ?どんな未知との遭遇が待ち構えてんのかなぁ?って、ウキウキワクワクドキドキワクワクワクワクワクワクしないのか?そんな人生楽しいか?」
「ワクワクし過ぎでしょ!これは!海外旅行に行くとかそういった類いの話じゃないのよ!宇宙よ!しかも果てよ!」
「海外旅行よりもアドベンチャーだろ?」
「まあ、海外旅行をアドベンチャーと捉えた事はないけど、宇宙の果てなんてにわかに信じがたいレベルのにわかに信じがたいじゃないわよ!」
「なら!百聞は一見にしかず、だな!」
「え!?マジで?いやもういいよ。嘘吐いてましたって謝ってくれれば、それで許すよ。もう、この話題は水に流して墓場まで持って行くよ。」
「さあ、この宇宙の果てまでボタンを押すぞ!」
「何!?宇宙の果てまでボタンとかって!?エアコンの温度上げるボタンでしょ!?」
「さあ!宇宙の果てへ出発だ!!」
「押すの!?押しちゃうの!?押したらそこで終わっちゃうよ!?」
「どっせい!」
「ああ、押しちゃったよ。」
「どうだ?宇宙の果ては?」
「いや、相変わらずの山道だけど?」
「凄いな!宇宙の果て!」
「凄いのは、アナタのその吐いた嘘を貫き通す精神力よ!え?何?それとも見えてる景色がお互いに違うの?宇宙の果てって、人それぞれで見え方が違うシステムの構造を構築してる世界なの?」
「いや、俺にも相変わらずの山道だ!」
「それで涙流す程の感動って!怖いわよ!」
「分からないか?」
「分からないわよ!分からないから怖いんじゃない!」
「つまりだ!宇宙の果てには、さっき俺達がいた世界と全く同じ世界が存在したって事だ!」
「そこまでポジティブだったら、人生楽しくって仕方ないでしょ。」
「これは大発見中の大発見だ!すぐに地球に戻って、お前を殺して山に埋めて論文だ!論文!」
「ん?んんん?何か今、サラッと事件をほのめかさなかった?」
「さあ!この地球に戻るボタンを押して、地球に戻るぞ!」
「押させるかよ!地球に戻るボタン!否っ!エアコンの温度下げるボタン!」

第六百四十一話
「なんだかんだで今は二人で幸せな老後を暮しております」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2018年8月 | トップページ | 2018年10月 »