2017年12月13日 (水)

「第六百話」

「おっほん!」
「どうしたんですか?オーナー?風邪ですか?」
「風邪な訳がないだろ!どこのファームのオーナーが従業員集めて、風邪ひいたって発表するんだよ!」
「従業員って言っても僕一人ですけどね。それに、オーナーならやりかねない。」
「どんな目線で俺を見てんだよ!いいか?いよいよなんだよ!」
「いよいよ?」
「そのいよいよを発表する為に、この場を設けたんだよ!」
「オーナー?」
「はい、従業員君!」
「いよいよ?って、何ですか?」
「よくぞ聞いてくれた!従業員君!」
「聞くしかない流れでしょ!一体何が、いよいよなんですか?」
「俺の夢が叶うんだよ!」
「まさか!牛の品評会でいい結果が出たんですか!」
「いいや、アレは最低の結果だった!」
「胸を張って言う事ですか?」
「そして、牛の品評会の結果なんてもんは、俺の夢に比べたら、比べものにならん!」
「じゃあ、比べないで下さい。それで?本当に何なんです?オーナーの夢ってのは?」
「聞きたいか?」
「聞かせたいの間違いじゃないですか?」
「では!発表する!俺の夢は!自分のファームで!象を飼う事だ!」
「・・・・・・ジョーク、ですよね?」
「お前なぁ?ファームのオーナーがこんなジョーク言うか?」
「動物園の園長なら言わないでしょうが、ファームのオーナーの口から飛び出したら、ジョークでしょ!何なんですか!象って!」
「お前!象を知らないのか?象ってのはな!」
「象そのものの話じゃなくて!ファームで象を飼うって夢が何なんですか!って話ですよ!」
「子供の頃、オヤジのこのファームを見ながら毎日思ってたんだよ。何で、このファームには象がいないんだ?だったら、俺がファームを継いだら象を飼おうってさ。俺がオヤジの間違いを正してやろうってさ。」
「ファームだからでしょ!答えは、ファームだからですよ!オーナーのオヤジさんは何も間違っちゃいない!」
「お前でもファームを見てみろ!牛、豚、鶏、山羊、などなど、鼻の長い動物が一匹もいないだろ!」
「必要ないからいないんだ!ここには、必要ないから鼻の長い動物がいないんだ!」
「お前さぁ?考えてもみろよ?象がいたら楽しいぜ?だってもう、象がファームにいるかもしれないって考えただけでも楽しいもん!」
「ご病気だよ!それは何かのご病気だよ!オーナー!いいですか?オーナーの自己満足の為に、象のエサ代やらの余計な出費がかさむんですよ!今でさえこのファームは、ギリギリなんです!そうですよ!ギリギリなのに何でこのタイミングで、いよいよなんですか!いよいよのタイミングじゃないでしょ!絶対に!」
「いいか?毎日毎日、金の事でピリピリしてたら、いい結果なんて出ないんだよ。俺は、そこに気付いたんだよ。そんなのはダメだ!人間には、余裕が必要なんだ!心の余裕ってヤツがな!」
「それは、成功者の語る

第六百話
「洗濯機の終了の合図と共に終了」

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2017年12月 6日 (水)

「第五百九十九話」

「よう!どうした?そんな青ざめた顔して?とりあえず入れよ。」
「お邪魔します。」
「適当に座ってくれ。」
「お邪魔します。」
「で?直接会って話したいって、一体何の話だ?もしかして愛の告白じゃないよな?だとしたら、俺の答えは、ごめんなさいだ。」
「愛の告白じゃない。」
「おい何だよ!今のはジョークだろ!笑うとこだろ!なあ?本当にどうしたんだよ!もしかして、お前?何か難しい病気なのか?確かこの前、人間ドックに行ったって言ってたよな?」
「健康そのものだった。」
「じゃあ!本当にどうしたんだよ!」
「夢を見たんだ。」
「夢?どんな?」
「お前が殺される夢を見たんだ。」
「んまあ、聞かされていい感じはしないけど、夢だろ?おいおいおい、まさか、お前が見た夢で俺が誰かに殺されたから、それをわざわざ直接言いに来たって話じゃないよな?どうしてもってお前が言うから、俺は予定をキャンセルまでしたんだぞ?」
「誰か、じゃない。」
「じゃあ、誰なんだ?」
「僕だよ。僕が殺したんだよ。」
「あそう。お前の夢で、お前が俺を殺したんだな?そんな事をわざわざ予定をキャンセルさせて言いに来たのか。ふざけんな!」
「夢と同じ展開だ。」
「えっ!?」

第五百九十九話
「いつも心に原点を」

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2017年11月29日 (水)

「第五百九十八話」

「探偵さん?犯人解りましたか?」
「刑事さん?犯人解りませんよ。」
「はい?」
「はい?」
「いやいやいや、探偵さん?探偵さん?探偵さんですよね?」
「ええ、探偵ですよ。地元に帰れば、ちゃんと事務所もありますし、助手もいます。」
「犯人解りましたか?」
「犯人解りませんよ。」
「探偵さーん!ちょっと探偵さーん!探偵さん?本当に探偵さん?」
「本当に探偵ですよ。刑事さん。」
「犯人解るんですよね?」
「犯人解らないですよ。」
「ちょっとー!探偵さーん!何で犯人解らないんですか!探偵さん!」
「刑事さん?」
「はい!」
「いや、そう言う敬礼とかいいですから。」
「はい!はーい!」
「いやだから・・・あのですね?刑事さん?」
「犯人解ったんですね!」
「解ってないです。解らないです。ですから、刑事さん?」
「はい!犯人は、お前だーっ!って、やるんですね!」
「やりませんし、やった事ないです。」
「では!犯人は、クズ野郎のお前だーっ!って、やるんですね!」
「やりません!犯人は、何々だって、やりません!やった事もありませんし!これからもやるつもりもありません!刑事さん?」
「はい!謎は全て解けたっ!って、やるんですね!」
「だから!そう言うのやりません!やった事もやるつもりもありません!刑事さん?」
「はい!なら」
「ちょっと黙っててもらっていいですか!話が一向に前へ進まないので!」
「・・・・・・。」
「あのですね?刑事さん?あの息してもらっていいですか?とても気になるので。」
「プハーッ!死ぬかと思った!それで?犯人は、この旅館の女将でしたっけ?」
「一言もそんな事は言ってません!刑事さん!いいですか?僕には、この旅館で起きた殺人事件の犯人は、解りません!」
「またまたーっ!」
「またまたじゃなくて!」
「本当はもう、密室殺人のトリックが解っちゃってるんでしょ!このこのーっ!」
「解りません!その肘でやるのやめてもらえますか?いいですか?僕は、たまたま一人旅で、たまたまこの旅館に宿泊して、たまたまそこで密室殺人が起きて、たまたま探偵なだけです。」
「たまたまが止まりませんね!」
「止まらないですよ!」
「で、たまたま事件解決して!たまたま次の殺人事件でもご一緒するって具合ですよね!」
「そこまで、たまたまを進めないで下さい!あのもう言っちゃいますけど、刑事さん、ドラマの観過ぎですよ。たまたま殺人事件に居合わせた探偵がその殺人事件を解決したなんて話、聞いた事ないですよ。」
「やはり犯人は、旅館の女将ですかね?それとも仲居頭ですかね?それとも板長ですかね?もしかして庭師ですかね!」
「そのテンションの上がり方やめてもらえません?」
「だって!殺人事件が起きた旅館で、たまたま宿泊客の中にたまたま探偵さんがいたら、テンションも上がりっぱなしでしょ!で?ここだけの話、犯人は、誰なんですか?」
「いや刑事さんに言ったら、ここだけの話に留まらないでしょ。そして、僕には犯人は、解りません!」
「解りません解りませんってね!探偵さん!たまたま宿泊した旅館で起きた密室殺人を解決しないで!何が探偵だーっ!」
「むしろそのままそのお言葉をお返ししたいですよ。少なくとも僕の回りでは、殺人事件を解決した探偵はいません!」
「話を本題に戻しましょう。探偵さん!」
「本題と言うのは?」
「犯人の動機ですよ!」
「だから、何で僕が刑事さんと一緒になって殺人事件を解決しないといけないんですか!むしろ僕だって犯人かもしれない立場なんですよ?」
「探偵さんは、違う!」
「なぜ断言出来るんですか!」
「探偵さんは、探偵さんだからです!探偵さんが犯人だったら、一体誰がこの殺人事件を解決するんですか!」
「だからその考え方を改めて下さいよ!事件を解決するのは、僕ではなく!警察でしょ!刑事さんでしょ!」
「この場合は、探偵さんでしょうがっ!」
「ドラマに影響されまくりじゃないですか!とにかく!僕には、解決出来ません!」
「またまたーっ!」
「出来ません!」
「このこのーっ!」
「出来ないものは、いくら期待されたって出来ないです!」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「犯人は、私だーっ!」
「な!?何ですか!?突然大声で!?」
「いやあ、さすが探偵さんだ!」
「何を言ってるんです?刑事さん?」
「見事、事件解決だっ!」
「はい?」
「ご苦労様でした!」
「いや、何も苦労してませんけど?」
「天晴れですっ!」
「いや、何も天晴れてませんけど?本当に刑事さんが犯人なんですか?」
「はい!」
「何で?ただただ単純に、何で?」
「この旅館に探偵さんが宿泊してると聞いて、だったらと!これは念願の殺人事件を解決してもらえると!そう思いまして!」
「ウソですよね?」
「ウソじゃないです!いやあ、参ったなーっ!探偵さんには、敵わないや!と言う事なんで、自首してきちゃいますね!」
「はあ。」
「あそうだ!探偵さん!」
「はい?」
「次もし殺人事件現場で会った時もお願いしますねっ!」
「ないでしょ、次。」

第五百九十八話
「帰りの夜行列車では連続殺人事件発生」

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2017年11月22日 (水)

「第五百九十七話」

「終わったのか?」
「ああ、どうやら終わったみたいだ。」
「乗り越えられたのか?俺達は?」
「これを奇跡って言うんだろうな。」
「地球最後の日、それを乗り越えられたのか!」
「そうだ。」
「やったぁぁぁぁぁぁぁ!!助かったんだ!俺達!」
「手を放すな!」
「すまん。」
「そうだ。俺達は、奇跡的に乗り越えられた。」
「・・・そうだな。」
「想像を超える数の人間が死んだ。」
「・・・・・・。」
「もしかしたら今、地球上で生きてる人間は、俺達だけかもしれない。いや、生きてる生物は、俺達だけかもしれない。」
「だけど、奇跡的に地球最後の日を乗り越えられたのが博士で幸運だった。」
「・・・・・・。」
「押すんだろ?」
「・・・いや押さない。」
「なっ!?バカな!?こんな時にジョークを言ってる場合じゃないだろ!」
「こうなってみて、初めて気付いたんだよ。いや、地球最後の日なんて、迎えてみなければ何も分からない。俺は、希望と呼ばれた。救世主と呼ばれた。だがどうだ?運命の地球最後の日を乗り越えて、運命に逆らう気がなくなった。」
「何を言っているのか分かってるのか!自分が何を口にしてるか!博士!」
「恐いんだよ。」
「恐い?」
「地球が決めた運命を俺がねじ曲げる事への恐怖だ。そして、地球が決めた運命なら、それを尊重すべきなんだと言う敬意。」
「・・・何を言ってるんだ!博士!」
「こんなモノは!この世から消滅させるべきなんだ!」
「なっ!?バカな!?地球再生ボタンをマグマに放り投げるなんて!?」
「これでいい。運命を受け入れよう。」
「・・・・・・。」
「さて、この道は一体どこまで続いているのだろうな?」
「・・・何て事を。」

第五百九十七話
「シーソートロッコ」

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2017年11月15日 (水)

「第五百九十六話」

「雨?これは!?血!?」
「ぎゃははははははっ!!」
「上っ!?」
「これでお前も終わりだ!」
血の雨の中、剣士と剣士の刃が交じり合った。

第五百九十六話
「読み聞かせて」

「えっ?終わり?」
「めでたしめでたし。」
「めでたしくないめでたしくないよ!父ちゃん!えっ?終わり?」
「さあ、もう寝なさい。」
「眠れない眠れないよ!父ちゃん!えっ?本当に終わり?」
「終わりだよ。ほら!」
「本当だ!?終わってる!?」
「さあ、分かったらもう寝なさい。」
「眠れないよ!こんなモヤモヤしたラストを読み聞かされたって!違うの読んでよ!」
「ワガママな奴だな。じゃあ、これ読んだら寝ろよ!」
「うん!」

第五百九十六話
「読み聞かせて」

「雨?これは!?血!?」
「ぎゃははははははっ!!」
「上っ!?」
「これでお前も終わりだ!」
血の雨の中、ガンマンとガンマンの放った銃弾が擦れ違った。

第五百九十六話
「読み聞かせて」

「父ちゃん!」
「めでたしめでたし。」
「めでたしくないめでたしくないよ!父ちゃん!何なんだよ!同じ作者の本だろ!これ!」
「違うよ!」
「違うの?」
「ほら!」
「本当だ!?でもラストは一緒!?」
「こう言うのをシンクロニシティって言うんだ。」
「何それ?」
「まあ詳しくは、父ちゃんも分かんない。ただ、使ってみたかっただけだ!」
「何だよそれ!つか、さっきの話もだけど、だいたいこんなモヤモヤさせる話ってどうなの?決着どうなったの?血の雨が何なの?」
「だから、作者の意図だろ?これは!後は、読者の想像力次第って訳だよ!想像力をフル回転させろって訳だよ!決着は着いたかもしれない。着かなかったのかもしれない。血の雨は、技なのかもしれない。」
「技?怪我したんじゃなくて?」
「相手は、血に毒が混ざってる特異体質なのかもしれない。」
「想像力フル回転させ過ぎだよ!父ちゃん!」
「読み終えてからの想像は、読者の自由だ!作品が面白くなるか面白くならないかは、その頭の回転の見せどころだぞ!」
「いやいや、それって作者が手を抜き過ぎでしょ!読者に委ねる過ぎだってば!父ちゃん!」
「まあ、そこんとこも含めて、人それぞれって奴だな。さあ、もう寝なさい。」
「どゆこと?いやだから、父ちゃん!こんなんじゃ眠れないんだって!もっと眠れそうな作品を読み聞かせてよ!」
「強情っ張りだな!」
「そうなの?僕、強情っ張りなの?」
「これ読んだら寝ろよ!」
「うん!」

第五百九十六話
「読み聞かせて」

「雨?これは!?血!?」
「ぎゃははははははっ!!」
「上っ!?」
「これでお前も終わりだ!」
血の雨の中、医師と医師のメスが交じり合った。

第五百九十六話
「読み聞かせて」

「めでたしめでたし。」
「めでたしくないめでたしくないよ!父ちゃん!何してんの?医師達!何だかんだあって、さっき仲間意識強く困難なオペに立ち向かおうと握手したんじゃないの?何で、オペ室に入った途端にこんな結末?」
「んまあ、お互いに色々と胸の奥に秘めてたもんがあったんじゃないのか?」
「これもう絶対に作者が名前変えて設定変えて書いてるでしょ!」
「父ちゃんは、知らないよ。だとしてもだ。何か悪い事なのか?別に悪い事じゃないだろ?」
「良い事でもない!」
「何で?」
「眠れない!もう、何がどうなってそうなったのか?この先、あの少女の困難なオペは、どうなるのか?気になって気になって眠れない!」
「少女の命を救いたいなら、お前の想像力をフル回転させて、救ってやればいい!医院長でもなんでも仲裁に来させればいいだろ?お前達!ここは神聖なるオペ室だぞ!決闘がしたいなら、屋上へ行けっ!とか言って、後は医院長がオペして少女の命は助かる。めでたしめでたし。」
「めでたしめでたしだけど、父ちゃん!何でそんな手間の掛かる一手間を寝る前に加えなきゃなんないんだよ!僕は、眠りたいの!」
「下克上だな!」
「分かんないけど使い方間違ってるでしょ!それ!」
「これで寝ろよ!」
「うん!」

第五百九十六話
「読み聞かせて」

「雨?これは!?血!?」
「ぎゃははははははっ!!」
「上っ!?」
「これでお前も終わりだ!」
血の雨の中、カバの飼育係とキリンの飼育係のデッキブラシが交じり合った。

第五百九十六話
「読み聞かせて」

「めでたしめで、いやこれはちょっとどうだろうな?めでたしくないかもな。」
「これがめでたしくないんだったら、今までのも全部めでたしくないんだよ!父ちゃん!何で?何で毎回毎回、結末が同じ本を読み聞かせてくんの?」
「お前、そんな事言ったって、ウチには、この結末の本しかないぞ?」
「特殊!?そうなの!?」
「そうだよ。」
「だから、ウチの本屋は売れないんだよ!だから、母ちゃんが出て行っちゃうんだよ!」
「おい!」
「あっ!?ごめん、父ちゃん。言い過ぎた。本当に、ごめんなさい。」
「母ちゃんは、父ちゃんに愛想尽かせて出て行ったんじゃない!」
「そうなの?じゃあ、母ちゃんは今何してんの?」
「買い物だ!」
「一年以上も帰って来ない買い物って何なんだよ!何買いに行ってんだよ!」
「そんな事言ったって、こうして母ちゃんは、買い物に行きますってメモを置いてってるだろ!」
「察しないと!そこは想像力フル回転させないとだよ!父ちゃん!」
「そんな必要はない!」
「何で?ここで想像力フル回転させないで、いつ想像力フル回転させんだよ!」
「父ちゃんはな!母ちゃんを信じてるからだ!」
「単なる現実逃避だよ!」
「よし!これで寝るんだぞ!」
「また現実逃避!」

五百九十六話
「読み聞かせて」

「雨?これは!?血!?」
「ぎゃははははははっ!!」
「上っ!?」
「これでお前も終わりだ!」
血の雨の中、老婆と老婆の山菜が交じり合った。

第五百九十六話
「読み聞かせて」

「めでたしめでたし。」
「もう、老婆が伝説の山菜を求めて魔物と戦うって設定からおかしいし、そもそもこう言う結末の本しかないってさっき父ちゃん言っちゃってるから、聞いてる方も案の定だったしだよ。」
「どっちが、伝説の爺さんと結婚したんだろうな?」
「いやもう、その伝説の爺さんってのも変だったけどね!てか、もうほぼ、山菜図鑑みたくなってたけどね!お腹減っちゃったよ!」
「よし!明日の昼は、カレーだ!」
「何で?」
「食いしん坊だな!これで寝ないなら、もう今日は読み聞かせないからな!」
「いやもう、いいよ!」
「さてさて?次はどんな話かな?」
「ラストはもう100%分かっちゃってるけどね!」
「これだ!和尚とネズミ!むかしむかしある寺に、それはそれは偉いお坊さんがいました。」

第五百九十六話
「読み聞かせて」

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2017年11月 8日 (水)

「第五百九十五話」

「何でしょうか?とてもやる気が起こりません。」
「どうした?熱でもあるのか?」
「熱?いいえ、体がダルいとかではありません。ただただ、心底やる気が起こらないだけです。」
「そうか。まあ、そんな日もあるだろう。」
「人間、生きてて果たして、こんな日があっていいんでしょうか?心底やる気が起こらない日が本当にあってもいいんでしょうか?」
「逆だろ?」
「逆?ですか?」
「生きてるからこそ、心底やる気が起きない日もある。そんな日があっても不思議じゃない。」
「そうですか?そう言うモノですか?私には、とてもとても不思議でなりません。体は健康体、なのにやる気が起こらない。何かする訳でもなく、ただただ横になっているだけ、とてもとても不思議でなりません。意味があるとは思えません。」
「物事全てに意味がある訳じゃないだろ?もし仮に意味があるんだとしても、心底やる気が起こらない現状の意味を見付けられてないだけかもしれない。明日になれば、やる気が起こるかもしれないだろ?明日のやる気の為の今日はやる気が起こらないかもだろ?そう、腐るな。」
「明日?まあ、だいたい確実に明日はやって来ますよね。でも仮に明日がやって来ない今日だとしたら、次の瞬間もし地球が消滅したら、私の最期はこんなのです。これでいいんでしょうか?こんな最期でいいんでしょうか?」
「いいんでしょうかも何も、そう言う地球規模の最期は、誰にも決められないだろ?地球が消滅すると共に、自分が望む最期を迎えられる人間の方が珍しい。そもそもそんな人間は確率的にゼロに等しい。そんな事は、考えたって仕方ない事だ。」
「ところで?アナタは?」
「俺?俺は、お前だよ。」
「どうりで、何か心に響いて来ないと思いましたよ。」

第五百九十五話
「俯瞰の末路」

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2017年11月 1日 (水)

「第五百九十四話」

 ここは、都会のど真ん中にある小さな動物病院。
「次の方、どうぞ。」
「先生!!」
「何なんですか!?」
「えっ!?」
「いや、その、それだよ!それ!何なの!?」
「えっ!?ああ、そうなんです!なんかエリザベスが一昨日辺りから食欲がなくて!先生!」
「入って来ない入って来ない!全く話が入って来ないって!エリザベス?エリザベスって、それ!」
「はい!僕の家族同然のペットのエリザベスです!」
「キリンみたいな首で、ゾウみたいな鼻で、ウサギみたいな耳で、小型犬サイズのそれ!」
「つぶらな瞳のエリザベスです。で、このエリザベスが一昨日辺りから食欲がなくて、病気なんじゃないかって心配で心配で!」
「いやだから!入って来ないっての!話がまるで入って来ないんだってばさ!」
「何がそんなに入って来ないんですか!どうしちゃったんですか!先生!」
「前代未聞の動物を目の前にしてるからだよ!」
「前代未聞って、それは先生が目にした事がないだけですよね?」
「私はね!この世の全ての動物を知ってるんだよ!」
「そんなに凄い先生だったんですか!」
「そうだよ!そんなに凄い先生が度肝を抜かれてんだよ!何なんだよそれ!」
「エリザベスです。」
「名前じゃなくて!」
「オスです。」
「オスなの!?オスなのにエリザベス!?」
「どう言う名前を付けたって僕の自由じゃないですか!」
「んまあね。それは飼い主さんの自由ですよ。で、どうしたの?エリザベス!」
「一昨日辺りから食欲がないんですよ!」
「そうじゃなくて!どこで見つけたのって話!」
「見つける?いや、気付いたらエリザベスだったんですよ。」
「何それ!」
「診て下さい!」
「入って来ないんだっつぅの!だから!」
「こうして先生と話してる間にもエリザベスの容態が悪くなってるかもしれないじゃないですか!」
「そうかもだけど、入って来ないの!気付いたらエリザベスって、何!何それ!ある日、目が覚めたら枕元にいたの?そゆこと!」
「違います。」
「違う!」
「下水道を散歩してたら見つけたんです。」
「そう言う話が聞きたかったんだよ!気付いたらエリザベスって、要約し過ぎだろ!飼い主さんは、下水道のお仕事をされてるんですね?」
「違います。世界の終わりの時計の針を動かす仕事をしてます。下水道は、散歩です。」
「何だ?何なんだ?何か物凄い事だらけだぞ!物凄い事だらけでキャパオーバーで気分が悪くなって来たぞ!」
「エリザベス、大丈夫ですか?」
「淡々とですね!淡々と進めるんですね!まあ仕事柄、淡々としなきゃやってらんないんでしょうけど!」
「ニャー!」
「鳴いた!?」
「鳴きますよ。」
「ニャー!って、鳴いた!?」
「エリザベスですもん。鳴きますよ。」
「キリンみたいな首で、ゾウみたいな耳で、ウサギみたいな耳で、小型犬サイズで、鳴き声がネコ!?」
「つぶらな瞳のエリザベスです。先生、そんなエリザベスが一昨日辺りから食欲がないんです!」
「いや、ちょっと待って!ザベス一回置いとこう。ちょっと待ってこれって、夢?」
「よく言われます。」
「よく言われるでしょうね。こんなのを散歩してる光景を目の当たりにしたら、誰だって思うでしょうね。」
「ニャー!!」
「先生!エリザベスが苦悶の表情です!先生!助けて下さい!お願いします!お願いします!」
「分かりました!私も医者です!動物のお医者さんです!目の前に前代未聞の動物がいるからと言って助けない訳にはいかない!」
「ありがとうございます!」
「では、まず触診をしてみましょうか。」
「先生、全体的に猛毒があるんで気を付けて下さい。」
「何なんだよ!!エリザベス!」

第五百九十四話
「翼もあるよ」

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2017年10月25日 (水)

「第五百九十三話」

 西部開拓時代。そこには、世の中に知られていない職業がまだまだ多く存在していた。

第五百九十三話

「メッセンジャー」

 嵐の夜。所々で雨漏りのする酒場には、男が二人。一人は、片手にリボルバーを持つ男。もう一人は、そのリボルバーを向けられた顔を数発殴られた跡のある男。
「棺屋、まさかお前がメッセンジャーだったとはな。」
グラスに残っていたウイスキーを飲み干し、リボルバーの男が口を開いた。
「・・・・・・。」
「黙ってたって事態は好転しないぞ?こんな嵐の夜に、酒場に来る奴なんていない。ましてや、この街を訪れる保安官もいない。なんたってここは、ゴーストタウンなんだからな。」
「俺を殺す気か?」
「事の次第だよ。棺屋。」
「何が望みだ?金ピカの棺か?」
「はっはっはっ!棺に用はねぇ!興味もねぇ!あるのは、お前が届けようとしてるメッセージの方だ。」
「そうか。メッセージを妨害してた黒幕は、アンタって訳か。」
「そうだ!あの女と結婚するのは、俺だ!牧場の息子じゃない!」
「彼からの依頼の、愛してる。このメッセージを届けなければ、俺は殺されないって事か?」
「ああ、そうだ。」
「断れば、死ぬのか?」
「ああ、そうだ。物分かりが良いメッセンジャーで助かった。」
「メッセージを届けたとこで、領主の娘と牧場の息子が結婚するかは、分からないんだぞ?」
「おい、おいおいおい、メッセンジャー?俺をなめるなよ?狼に襲われて、あの牧場で介抱してもらい数ヶ月家族と暮らした。ん?んん?どっからが計算だ?いいや、そもそもが誰の依頼だ?」
「・・・・・・。」
「本当の依頼主は、牧場の息子じゃなく、あの女からなんじゃないのか?彼の想いを届けてくれ、そう言う依頼なんだろ?」
「さあな?」
「ふん、惚けたって無駄だ。だから、そのメッセージを届けられたら、あの二人は確実に結婚する!」
「メッセンジャーには、二つの誓いがある。」
「ん?」
「一つは、託されたメッセージは、命懸けで届ける。」
「ああ、なるほど。ここで死にたいって宣言か。で?因みに殺す前に二つの誓いのもう一つを聞いてやるよ。」
「もう一つは、どこからが計算かを見抜かれるな。」
「何?」
「ドン!」
その時、雨漏りがする穴から、カエルが降って来た。
「カエル?」
リボルバーの男がそう言うと同時に、穴から次々とカエルが降って来た。
「お、おい!まさか!?なっ!?」
店内を見渡すリボルバーの男が正面に顔を直した時には、既にそこにメッセンジャーの姿はなかった。元々、所々が痛んでいた酒場は、その後も降り続けるカエルに耐えられる事もなく倒壊した。
「・・・アンタには、立派過ぎる棺だな。」
その光景を目にしたメッセンジャーは、そう呟くと馬を走らせた。

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2017年10月18日 (水)

「第五百九十二話」

「ん?」
「ん?どうした?」
「今日は、霜が凄いなと思ってさ。」
「確かにそうだな。まあでも霜が凄くなりそうな夜だったからな。」
「そうだ。こう言う霜が凄い時は、どうすればその凄い霜が一瞬で消滅するか知ってるか?」
「そんな事、出来るのか?」
「ああ、出来る。」
「どうすればいいんだ?」
「ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁!!」
「どう言う角度からの嘘だよ!」
「何で嘘だって言い切れるんだ?」
「そんな方法、聞いた事がないからだよ!」
「そりゃあ、今初めて言ったからな。」
「お前の口からじゃなくて、世間からだよ!」
「まあ、世間ってのはこう言う豆知識を知らないもんだろ?」
「豆知識レベルの話じゃないだろ?嘘にもならない嘘以前の話だろ!」
「やった事ないよな?」
「ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁をか?」
「ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁をだよ!」
「やった事ある訳ないだろ!」
「だったら、嘘かどうか分かんないだろ!」
「そんな訳ないじゃん!って話だよ!やってみなくても明らかな嘘は嘘って分かるもんなんだよ!」
「やってみろよ!ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁!!もう、一瞬にして霜が消滅するからさ!」
「あのな?いいか?万が一だぞ?万が一、ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁したら、一瞬で霜が消滅するとしてもだ!そんな小っ恥ずかしい事、出来る訳ないだろ!」
「でも、一瞬にして霜が消滅するんだぞ?」
「代償がデカいだろ!それで地球に迫る危機を回避出来るなら話は別だけど、そもそも、そもそもいいよ。別に霜が凄くたっていいよ。いいんだよ。」
「いいのか!」
「そうだよ!」
「何か物凄く損した気分だよ!」
「どの辺が?」
「師匠が物凄い最終奥義を教えたのに、それを絶対に使わない弟子!みたいな。」
「ここ、師弟関係じゃないんだからいいじゃん。」
「でもあれだぞ?ケンカになっても使えるんだぞ?」
「何が?」
「ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁!!」
「何でだよ!」
「そうすれば、相手が一瞬にして消滅する!」
「どんな一撃必殺だよ!どんな原理なんだよ!消滅って!どんな成分を放屁してんだよ!」
「知るかよ!とにかく!ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁!!ってのは、万能なんだよ!」
「んな訳あるか!」
「カレーの材料を買って来るだろ?」
「何でカレーの話?」
「いいから、聞けって!カレーの材料を買って来るだろ?それをテーブルの上に置くだろ?そして、ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁!!すると、テーブルの上にカレーライス!」
「何でだよ!」
「だから、何でかは知らないって言ってんじゃん!朝、目が覚めたら大事な会議の時間まであと5分!そんな人生の大事な瞬間に寝坊しても大丈夫!ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁!!気付けば、会議室!」
「何でちょっと通販みたくなってんだよ!」
「難しい手術だって、ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁!!ダイエットだって、ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁!!人気で予約が取れない時も、ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁!!」
「いやもう、何でもありかよ!時間止めたい時も、ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁!!かよ!」
「時間は止められないだろ。」
「急に真面目!?どした!」
「いやだって、時間を止めるって、そう言うのは、映画や漫画の世界の話だろ?」
「映画や漫画の世界の話みたいなのを散々してたは、お前だろ!」
「そう言えば、お前今日、彼女にプロポーズするって言ってたよな?」
「ああ、するよ。」
「よし!」
「絶対やんねぇよ!」
「何で!」
「何でって、例えそれで成功するんだとしても、そんな事をしなくても成功するからだよ!」
「でも、100%じゃないだろ?人間の気持ちなんて分かんないんだからさ。」
「100%じゃないかもしれないけど、99%成功するよ!」
「でも!でもでも!ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁すれば100%成功なんだぞ!」
「100%失敗するよ!そんなプロポーズ!」
「それは、お前の放屁力が未熟だからだろ?」
「俺の放屁力の問題じゃなくて、見た目の問題だ!」
「あ、ちょっと待って!お前、どのタイミングで、俺のカレーライスを作ってくれ!って言うつもりだった?ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁の前か?ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁の後か?」
「何で勝手にプロポーズの言葉が設定されてんだよ!えっ?そりゃあ、結婚して下さい!って言った後にだよ。」
「前だ!前!一緒にケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁しましょう!って言う前に、ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁しなきゃ成功しない!後にケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁なんてしたら、単なる変態だろ!」
「どのタイミングでしたって変態まっしぐらだろ!プロポーズの言葉の段階から変態だけどさ!いやそもそも何でそのプロポーズの言葉選んどいて、言う前にケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁すんだよ!」
「まあでもアレだな。」
「何だよ。急に真面目な顔付きで。」
「プロポーズ、成功するといいな。」
「ああ、そうだな。ありがとう。」
「結婚式には絶対呼べよ!」
「当たり前だろ。」
「絶対、どっかのタイミングで、ケツを丸出しにして、そのケツを天空に突き上げて、放屁してやるからさ!」
「じゃあ、絶対呼ばない!」

第五百九十二話
「巨大隕石接近中」

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2017年10月11日 (水)

「第五百九十一話」

「あーっ!便意!便意!便意便意!」
「ガチャッ!」
「ギャアアアアアア!?」
「いやいやいや、それはアタシの台詞でしょ!」
「すまん!」
「便意も止まるわ!マンションで一人暮らしの美大生の女子の部屋のトイレに爺さんがいたら、便意も止まるわ!」
「だから、すまん!」
「鍵ぐらいしといてよね!」
「鍵?」
「鍵知らないの?」
「すまん!」
「すまんばっかね!鍵って、これ!これをこうするの!そうするとこう言う過ちを防げるの!画期的でしょ?」
「なるほど!」
「鍵ぐらいしといてよねじゃねぇよ!何!?何がどうなってんの!?何で爺さんが便所にいんのよ!?えっ!?夢?これ、夢なの?夢だとしたらアレね。便意喪失のアタシは、完全にベッドで漏らしちゃってるね!これは、夢でも現実でも最悪のパターンのヤツじゃん!」
「すまん、強烈な便意に襲われてな。そう言う時に限って宇宙船のトイレが壊れていて、ここのトイレを借りる事になってしまったのだ。」
「ん?んんん?自宅を宇宙船って呼ぶ奇特な人ですか?」
「いいや、自宅は自宅でちゃんとある。宇宙船は、宇宙船だ。」
「つまり?」
「宇宙人だ。」
「ああ、宇宙人か!宇宙人だったんだ!そっかそっか!宇宙人なんですね!って、いやいやいや、有り得ない有り得ない!どう見ても爺さんだし、むしろ幽霊!?その方が納得が行く!」
「幽霊?」
「幽霊知らないの?幽霊って言うのは、死んだ人がこの世に姿を見せた姿!」
「なるほど!やはり地球は、面白いな。だが、私はその幽霊?とか言う存在ではない。なんせ本当に強烈な便意だったからな。地球のデータベース上の仮の姿を選んでいる暇がなく、とっさにこの姿になり、テレポーテーションしたと言う具合だ。」
「物凄い状況に巻き込まれ過ぎて逆に清々しいわ!脳味噌がキレッキレだわ!今ならこの頭で、前代未聞のデザインが浮かびそうね!なら、本当に宇宙人って事?」
「まあ、キミからしたら私は、宇宙人だな。私からしたらキミが、宇宙人なんだがな。」
「おおっ!?宇宙人に出会い、更には自分が宇宙人となる超激レアな体験!?いや、そんな超激レアな体験に感動して泣いてる場合じゃなくて!何でアタシのとこのトイレなのよ!公衆トイレとかでよかったじゃない!」
「だから、強烈な便意で、姿も場所も選んでいる場合ではなかったのだよ。本当に、すまん!」
「まあ、強烈な便意だったら、そこんところは仕方ないわね。それで?爺さんが仮の姿って事は、本当の姿があるのよね?」
「もちろんだ。」
「ちょっとこの際だから、本当の姿を披露しちゃいなさいよ!」
「いや、それは出来ない。」
「何で?やっぱり幽霊?」
「違う。キミの心臓が止まるぐらいの衝撃だからだ。トイレを貸してもらった恩がある。その恩人を殺したくはないからな。」
「そんな事言っちゃって!本当の本当は、宇宙人じゃなくて幽霊なんじゃないの!」
「手は、こんな感じだ。」
「ウッ!ゲボ出そう!分かった分かった!ゲボ出ちゃいそうだから、爺さんの手に戻して戻して!」
「信じてもらえたか?」
「ええ、物凄い勢いで信じたわよ。即効信じた!それで?宇宙人って言ってもどっから来たの?」
「太陽だ。」
「たたた太陽!?たたた太陽!?あの太陽?」
「そうだ。」
「なら、太陽人って事!?」
「そうだ。」
「すいません。握手して下さい。」
「では、手を洗ってこよう。」
「ありがとうございます!いやあ、凄いなぁ!まさか太陽人に出会えるだなんて!ヤバい!なんか感動の嵐で涙が出て来た!」
「お待たせした。さあ、握手をしようか。」
「あざーす!あと、サインと写真もいいですか?」
「仮の姿でもいいなら。」
「もちろんもちろん!それにあといろいろと聞きたい事があって!」
「ウッ!」
「ん?どうしたんですか?」
「また、強烈な便意が!?」
「早くトイレへ!」
「すまん!」
「バタン!」
「でも、何でそんな強烈な便意に襲われてるんですかね?もしかして、何か変な物でも食べたんじゃないですか?」
「えっ?何か言ったか?ちょっと排便の音で聞こえなかった。ウッ!」
「何か!変な物でも!食べたんじゃないですか!」
「ああ、そうかもな!ディナーで食べた地球人にあたったのかもしれないな!」
「えっ!?地球人に?って、ちょっと?ちょっと何で?何でこのタイミングで便意がリボーン!?」

第五百九十一話
「いろんな意味でエマージェンシー」

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